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「女子高生の流行」から脱却目指すTikTok おじさん流入で成功するか

「新しい地図」の3人も挑戦

2019/02/21

「TikTokはすでに女子高生アプリではない」

「見る」「撮る」「広がる」でそれぞれ新機軸を打ち出したTikTokは2018年、破竹の快進撃を続けた。さて、この勢いは2019年も継続するのだろうか。流行り廃りが早い若年層がメインユーザーだけに人気は続かないと見る人も多い。特に昨夏以降はテレビCMの展開、人気アプリとしてメディアで紹介される機会が増えたことで、30代以上のユーザーが増えているが、おじさんおばさんの流入を嫌って若者たちが逃げ出すと指摘する声もある。

 一方、TikTokを運営するバイトダンスは中高年の流入を歓迎する姿勢だ。バイトダンス日本法人の井藤理人グローバル・ビジネスデベロップメント本部長は昨秋、筆者の取材に答え、「TikTokはすでに女子高生アプリではない」と語った。若年層から始まった人気だが、ユーザーの年齢層は次第に上がっているという。リップシンクやダンス、コメディ中心の若年層の利用法とは違い、観光地や風景、グルメなどを動画でシェアするという楽しみ方も広がっているとして、今後さらに広い年齢層にアプローチできると自信を見せている。クリエイターズラボで公開されたTikTok動画のトレンドTop5でも、1位はVlog(ビデオブログ、日常動画)だった。

犬の散髪動画。ペットものも人気が高い

ペット、赤ちゃん、グルメ……動画ジャンルは広がるか

 クリエイターズラボでは随所で動画ジャンルの広がりを感じさせられた。イベント内ではTikTok総選挙2018の表彰があったが、ダンス以外にも猫や犬を題材にしたペット部門、赤ちゃんをテーマにしたファミリー部門、料理風景を撮った美食(グルメ)部門も表彰された。また招待されたクリエイターの「ただの絵描き」さんは、スプレーアートを描く様子を撮影して人気が出たという。「自分の絵を多くの人に見てもらえて嬉しいです。それにメルカリで私の絵を買ってくれるファンまで出て、感激しています」と、TikTokの効果を話している。

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 日本より1年早くリリースされた中国版TikTok(抖音、ドウイン)では大人にも浸透している。Vlogを撮ったり、家族団らんの風景をシェアしたりは珍しくない。中国での成功を日本でも繰り返そうという狙いだ。

ただの絵描きさん。クリエイターズラボにて筆者撮影