「女子校みたいな撮影の雰囲気、最高です」
――その片瀬さんと美村里江さん、桜井ユキさん、そして本格女優初挑戦の田中みな実さんという女性5人の撮影ですけど、雰囲気は?
山口 最高です(笑)。私はずっと共学だったんですけど、女子校にいるみたいな感じ。女子が集まるとこんなに楽しいんだって。みんな人に合わせるというよりも、それぞれが独立していて交わらないからこその良さがあるというか、個性が見事にバラバラで面白いです。
――このあと、『絶対正義』はどんなところに注目して欲しいですか。SNSでは「コワいもの見たさで見てしまう」という声が多いです。
山口 私(範子)がどんな正義で4人の女性たちを追い詰めていくのか。そして彼女たちはどう追い詰められるのか。範子の正義は本当に悲劇しか生まないのか。ここから先、装うことをやめた女性たちの心理戦を存分に愉しんでいただけるのではないかと思います。ある意味、範子の正義よりも恐ろしいかもしれませんね。
――前クールで主演された『ブラックスキャンダル』は10話でしたけど、7話目くらいで話が終わっちゃうんじゃないかという話の進み方でした。
山口 そうですよね。
――そこから、大きなどんでん返しが2回ほどあって、だから『絶対正義』にも期待してしまいます。
山口 期待してください。プロデューサー曰く、全シーンクライマックスだそうです(笑)。全8話で大河ドラマ並みの、30年間の人間たちを描くと言ってましたから。
「連ドラ60本主演なし」くらいじゃ普通ですよ
――ちょっと『ブラックスキャンダル』の話をしたのですが、デビュー25年目でその『ブラックスキャンダル』が連ドラ初主演でした。
山口 はい。
――2017年の新聞に「山口紗弥加、連ドラ60本も主演は一度もなし」という記事があったんですよ。
山口 ねえ。意地悪ですよね。事実なんですけどね(笑)。
――これって、なにかの記録じゃないんですか。
山口 記録だったら嬉しいけど(笑)。これくらいじゃ普通ですよね。連ドラ100本出演しても、主演なし!みたいなとこまで行けたら面白かったかもしれませんね。
――ここ数年バイプレイヤー(脇役)という言葉が出てきて。山口さんも「名バイプレイヤー」みたいに言われることが増えていますよね。
山口 畏れ多いです。
――自分でもバイプレイヤーなんだというふうに意識して?
山口 特段意識はしてませんけど、そうやって言ってくださるのは嬉しいです。一つ一つの役に誠実に向き合って、全身全霊で演じているので。もうこれで仕事が来なくなってもしょうがないやっていうところで勝負してたりする。なので「それぞれの役を生きている」って認めてもらえた証拠なんだと、肯定的に受け止めていて。そう考えるとやっぱり嬉しいんですよね。