新聞の読み比べをしている当コラムですが、「大一番」の話題があった場合、一面を比べるだけでやはり面白い。
安倍政権を野球場にたとえてみると、ふだん「安倍スタジアム」の一塁側(ホーム)には読売、産経新聞がいて、三塁側(ビジター)には朝日、毎日、東京新聞がいるように思える。
賛否を問う「大一番」の一面トップは……
では沖縄県民投票はどうだったか。米普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡り、埋め立ての賛否を問う大一番。投票翌日の一面トップ(2月25日)を見てみよう。
「辺野古『反対』72%」(朝日新聞)
「辺野古反対7割超」(毎日新聞)
「辺野古反対7割超」(東京新聞)
「適量ですか 高齢者の薬」(読売新聞)
「海自観艦式 韓国招待せず」(産経新聞)
見事に一塁側と三塁側に見出しが分かれた。壮観である。
しかし、読売も産経も1面の中で「辺野古埋め立て『反対』71%」(読売)、「辺野古 反対7割超」(産経)と報じている。そう考えるとやはり「全紙一面」のニュースだった。
違いがもっと出たのは2面の見出し。
朝日新聞は「辺野古移設 明確な『NO』」。
読売新聞は「沖縄米基地『役立つ』59% 本社世論調査」。
なんとまぁ対照的!
「NO」の見出しの朝日に対し、読売は自社の世論調査の結果をもってきて「でも米軍基地は役立っているよね」と。