「ママっぽいママ」と「ママっぽくないママ」を分断
確かに西武そごうとロフトは、言葉で説明不要なくらいビジュアルが衝撃的なので、炎上のスピードも延焼の範囲もやばかった。しかしです。西武そごうは一応、「女とは?」という問いに向き合おうとしていたとは思うのですよ。間違ってますけど。ロフトも使い古された手法ながら「女の友情」を喚起しようとはしていた。間違ってますけど。
その観点で言いますと、Domaniの広告は上2つとは全く異なるものなのです。まず「かっこいい=男っぽい」という確固たる思想が根底にある。答えがそこにもう存在してしまっているんです。それは裏返って「かっこよくない=ママっぽいもの」となり、徹底的にそれを排除しようとする。「ママっぽいものはダメ」と決めつけ、
さらにもう一点。先の2つの炎上が強い「第三者からの押し付け」をイメージさせた一方、Domaniは絶妙に「当事者性」を醸し出しているところ。フレーズに「読者の声」を感じさせれば、「ああ、そういう人もいるよね」しか言えなくなりますもん。青汁の「個人の感想です」と一緒。その辺りは見事ですよ。まさに女性誌文化の為せる技。「(正直、ママ友同士のつきあいが苦手…。)」とかね、ここだけ( )にして「大きな声では言えないですけど」感出してますけど、実際表参道にでっかく印刷されてますから!!