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首相官邸の関与を否定するもう1人の人物

藤沢勝博 厚労省政策統括官
「検討会直前の方針変更について『統計情報部長の意見』と座長に言いにくかったため、『委員以外の関係者』という含みのある表現を用いた」

東京新聞 2月26日

 もう一人、首相官邸の関与を否定する人物が現れた。藤沢勝博・厚労省政策統括官である。藤沢氏は25日の衆院予算委員会で、藤沢氏はメールにあった「官邸関係者」が当時の内閣参事官だった横幕章人・現厚労省会計課長だと示唆した。

 藤沢氏の言っていることが正しければ、姉崎氏は9月8日の時点で慎重な姿勢を見せていたのに、9月14日の段階ではコロッと変わって「部分入れ替え方式で行うべき」と主張していたことになる。これには国民民主党の玉木雄一郎氏も「にわかには信じられない。誠実な答弁を求めたい」と批判した。

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©iStock.com

 根本厚労相は「関係者」は中江氏だと答弁していたが、「事務方が『中江氏のことだと思われる』と言っており、そのまま答弁した」と弁明した。

休みをへて、中江氏と姉崎氏の答弁は息ぴったりに

姉崎 猛 元厚生労働省統計情報部長
「総理秘書官のコメントは、やっぱり私と同じことを言うんだな、という風に受け止めました」

参院予算委員会 3月7日

 3月7日の参院予算委員会に参考人として中江氏と姉崎氏が揃って出席。森ゆうこ氏に中江氏の「問題意識」をどう受け止めたのか、と質問された姉崎氏は、自分自身も同じ「問題意識」を持っていたと明かし、中江氏と姉崎氏はまったく同じ考えを持っていたから、あ首相官邸の意向は関係ないという主張を改めて行った。数日の休みを経て、中江氏と姉崎氏の答弁は息ぴったりだった。なお、この日の質疑は午後に行われていた。