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「オンナは? 軽い子を」性接待疑惑のBIGBANG・VIを追い詰めたのは若手女性記者だった

取り調べが続く中、VIが週刊誌のインタビューで語ったこと

2019/03/22

 YGエンタテインメント(以下、YG)の対応は早かった。

「本人(BIGBANGのメンバー、スンリ/V.I)に確認した結果、該当記事はねつ造されたメッセージで構成されていて、事実ではないことを明らかにします。さらに、YGは守ってきた原則どおり、フェイクニュースをはじめとする噂の拡大および再生産など一切の行為については法的に強硬な対応をすることをあらためて申し上げます」(報道資料より)

 2月26日、このコメントの2時間ほど前。SBS傘下のエンタテインメント専門のケーブルテレビ会社である「SBS funE」のカン・ギョンユン記者がBIGBANGのメンバー、スンリ(V.I、29歳)を巡る「性接待疑惑」について報じていた。

BIGBANGスンリの性接待疑惑をスクープしたカン・ギョンユン記者


実業家としてクラブなどを経営

 報道は、スンリの携帯でのメッセージのやりとりを再現したもので、2015年12月17日の深夜に訪韓した投資家の接待について交わされたもの。スンリは、従業員へ、「オンナは? (セックスに)軽い子を」と書き込み、スンリが立ち上げた会社の共同代表を務める人物は、「オンナが2人来たらホテルの部屋までちゃんと行けるように処理しろ」と指示するなど性接待を示唆するような内容が書かれていた。

 BIGBANGは言わずと知れたK-POP界のスーパースターグループだ。5人の男性メンバーからなり2006年にデビュー。アジアなどの海外でも人気を誇り、日本では第2次韓流ブームを牽引するなど人気は絶大だった。最近はメンバーが義務兵役により入隊するなどしてグループでの活動は休止していて、スンリはソロでの活動や、2016年に知人とともに立ち上げた会社の運営に注力していた。クラブやラーメン店の経営などに乗り出していて最近では実業家としても知られ、韓国のテレビでは「偉大なるギャツビー」をもじって、「スッツビー」などともて囃されていた。

 冒頭のYGのコメントへのカン記者の対応もすばやかった。

「報道されたメッセージをねつ造、編集する理由がない。深刻に低質な一部表現を整えた以外、ねつ造、編集は絶対にない。すべて事実」とすぐに反駁。「今後、捜査機関から要請されれば積極的に協力する」と取材への自信ものぞかせた。

勘ぐりたくなるほどの早い反応

 そうして明けた翌2月27日、スンリはYGを通して、「1日も早く捜査機関へ自ら出頭して、麻薬の精密検査および関連のすべての疑惑について積極的に協力したい」というコメントを出すと、自ら警察に出頭した。

2月27日、警察に出頭したBIGBANGのスンリ(V.I) ©getty

「スンリもYGもまだ火消しできると思っていたのでしょう」と韓国のスポーツ記者は苦笑する。実は、昨年11月末にスンリが経営するクラブで起きていた暴行事件をきっかけにスンリには麻薬使用・流通、性接待、警察との癒着などのさまざまな疑惑が浮上していた。

「ただ、当初、YGがカン記者の報道にすぐに反応したのは意外でした。YGはこのたぐいの疑惑が持ち上がるとこれまではもう少し静観していたと思うのですが、何をそんなに慌てているのか、他に何かあるのかと勘ぐりたくなるほどの早い反応に正直、驚いてはいたんです」