続く3月4日。
カン記者は、性接待疑惑のメッセージなどすべてが含まれた証拠を、ある人物が国民権益委員会に提出し、これが公式に認められて分析中だと報じた。同機関は、腐敗予防を目的とし、腐敗行為を規制する国務総理直属の国家行政機関。カン記者は、メッセージを提出した人物から「警察との癒着が疑われる内容もあったので、警察ではなく同機関に提出した」という証言も引き出している。第一弾の報道から少し間が空いたため、その間、カン記者の報道の信憑性についても揶揄するような向きも見られたが、カン記者は、「米朝首脳会談(2月27、28日)後に報道する」と話していた。
そして、3月8日。
スンリは突然、軍入隊を発表する。しかし、「捜査を回避する気か」とネットには罵言が飛びかい、騒ぎはさらにヒートアップ。韓国では義務兵役による軍入隊問題はとても敏感な問題で、この時、スンリの疑惑にまったく関心がなかったという人までも「捜査の手を逃れるために入隊なんて冗談じゃない。粛々と入隊させている身にもなってほしい」(入隊している息子を持つ50代の主婦)と話していた。結局、スンリは軍入隊の延期を申請し、3カ月の延期が認められた。
飲酒運転もみ消し……警察との癒着疑惑も
さらに3月11日。
カン記者はスンリが盗撮された(性関係の)動画を友人らと共有していたと報道。これは、彼と親しい歌手兼タレントが複数の女性と性関係を持った動画を女性の同意なく盗撮し、その動画をスンリを含めた8人のメンバー間で流布していたというもの。盗撮した動画を共有していたのは、韓国のメッセンジャー「カカオトーク」(日本で主に使われているLINEと同じようなサービス)のグループチャットで、このグループチャットのメンバーには別のアイドルグループのメンバー、クラブの従業員、人気ガールズグループの実兄らが含まれていた。
この報道後、スンリは自身のインスタグラムで芸能界からの引退を表明したが、その数時間後の夜にはカン記者の取材に基づいて地上波SBSの8時のニュースは8人のメンバーのひとりを実名報道した。
盗撮動画を共有していたアイドルメンバーのメッセージからは懇意にしている警察