1月にアジアカップを終え、
3月22日、コロンビア戦では初代表の鈴木武蔵をスタメン起用し、
16日、FIFAの評議会が行われ、2022年W杯カタール大会から出場枠を48か国にすることが検討されたという。そうした改革の姿勢は、昨年W杯ロシア大会でもVARや警告ポイントの導入などで見て取れた。世界のサッカー界は、スピード感を持って新たな取り組みに挑戦し、進化している。
世界だけではなく、アジアも猛烈なスピードで成長している。
アジアカップではタイやベトナムの健闘が見られたが、10年前には圧倒的な差をつけていた東南アジアの国々が急激に力をつけてきている。もはや彼らは、ラクな“勝ち点3”ではなくなっている。
「4年間」必要だった20年前
では、日本は成長の速度を維持し、着実に強くなっているのだろうか。
W杯ロシア大会で決勝トーナメントに進出し、大会3位になったベルギーを苦しめた。ベスト16で初めてゴール(2得点)を決めるなど少しずつだが進歩している。
しかし、日本代表の強化のやり方自体は20年前とさほど変わらない。
日本ではチーム作りにじっくりと取り組んでもらうために監督に「4年間」という時間を与えている。しかし、世界やアジアのサッカー界が猛烈なスピードで動いている中、日本は4年契約でのんびり構えていていいのだろうか。93年の「ドーハの悲劇」以降、日本代表監督のチーム作りとその完成度を見てきたが、少なくとも今の時代、4年間という長時間を与えるやり方はそぐわないのではないか。
20年前は、4年間が必要だった。
1998年W杯フランス大会に初出場を果たしたものの、日本は世界のサッカー界においては初心者マークのチームだった。カズ、名波浩、中田英寿らがいたものの、まだ世界は日本人選手にとって遠い世界だった。そこで世界を知る外国人監督を招聘し、4年間で戦術を落とし込み、選手を育て、W杯で戦えるチームを作ってもらった。
だが、今は状況が大きく変化している。