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2019/03/23

「どこの国で開催したときも、毎回あるの」

高橋治之 コモンズ会長、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事
「こういうことは必ずあるんですよ。どこの国で開催したときも、毎回あるの」
『週刊現代』 2016年6月18日号

「招致のキーマン」とされているのが電通元専務で東京五輪組織委員会理事を務める高橋治之氏である。電通社員だった30代の頃から世界のスポーツ機関とわたりあい、数千億円規模とされる放映権料の取引を行ってきた。竹田氏とは慶応大の同窓生で旧知の仲であり、ラミン・ディアク氏とも極めて親しい。

『週刊文春』2016年6月23日号では、「『東京五輪』招致 電通元専務への巨額マネー」と題した特集記事を組んでいる。記事によると、07年には電通スポーツヨーロッパを創設して、高橋氏の部下だった中村潔氏が社長に就任し、ディアク氏が会長を務めていた国際陸連のマーケティングを担当する。2020年の五輪招致活動では、この電通スポーツヨーロッパがその起点となったという。

ラミン・ディアク氏 ©時事通信社

 一方、高橋氏はコモンズという会社の代表を務め、コンサルタント業務を開始。五輪招致委員会のスペシャルアドバイザーに就任し、同社のコンサル部門は11億円を超える大口収入になったと大手民間信用調査会社がレポートしていた。

取材に対し「何の問題もない」と言い切った

『週刊現代』2016年6月18日号に登場した高橋氏は、東京五輪招致をめぐる疑惑について「あれは五輪招致委員会が払ったものであって、僕はまったく関係ありません」と全面的に関与を否定したが、問題そのものに関しては「こういうことは必ずあるんですよ」と語り、ブラックタイディング社へのコンサルティング料についても「何の問題もない。さっきも言ったとおり、どこの国だってみんな、同じことをやっているんだから」と断言してみせた。電通や高橋氏が関与していても「問題ない」のなら、すべてを白日の元にさらしてみてはどうだろうか? 

 なお、2013年に就任したIOCのトーマス・バッハ会長は、東京の招致委員会の体験談も参考にして、次のように招致ルールの是正を行った。「IOCは招致都市のために活動するコンサルタント/ロビイストについて、有資格者を登録制とし、監視する」(朝日新聞デジタル 3月21日)。