5月1日に改元を控え、文春オンラインが報じた「平成」記事を特別公開します。題して、「さようなら、平成!」(初公開 2018年2月15日)

 先日、中日新聞の「考える広場」というインタビュー欄に、今上天皇のご退位に伴って改元される元号の是非について語ったんですよ。

 個人的には「日本の伝統を引き継ぐ意味でも元号を維持するのは構わないけど、経済合理性からするといちいち計算するのが面倒だし、公文書や統計表などは西暦に統一するか、元号との併記にしてほしい」という見解を述べたわけです。

新元号「平成」を発表する小渕官房長官(当時) ©時事通信社

改元ってそれほど日本文化の伝統に沿ってるのか?

 そしたら、ネットの変な人から自称右翼までいろんな人からメールやメッセージをいただき、何というか、まあいろんな意味で参考になりました。

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考える広場「元号のある風景」
http://chuplus.jp/paper/article/detail.php?comment_id=525798&comment_sub_id=0&category_id=562

「元号はもう西暦と併用でいいんじゃないか」と中日新聞に語ったら変なのが来た件 - やまもといちろう 公式ブログ
https://lineblog.me/yamamotoichiro/archives/13173382.html

 中でも多かったのは「日本の伝統だから死守するべき」とか「日本文化の象徴とも言える和暦を軽々しくキリスト暦に変えるのはけしからん(原文ママ)」などといった、情緒的な意見であります。脊髄反射と申しますか、一種のアレルギー反応みたいなものでしょうか。

「元気モリモリご飯パワー」

 もちろん世の中にはいろんな意見の方がいて社会が成り立っているわけですから、各位ご高説は拝読するわけなんですが、そもそも改元するにあたって考える前提はそれなりにあります。一番大きいのは、改元ってそれほど日本文化の伝統に沿ってるのか? という話でありまして、我が国において天皇一代でひとつの元号を使う「一世一元の制」が実施された時期は、明治維新にあたる1868年の慶応から明治への改元からであって、その後は明治、大正、昭和、平成と続いてきました。

 この150年ぐらいの仕組みを伝統と呼ぶかどうかは大変に微妙なところであります。ここから新しい元号が「元気モリモリご飯パワー」になるのどうのという話も出ておりましたが、いまだ詳細は不明です。新元号は「国民の生活に根付いた」M、T、S、H以外の頭文字の単語や造語になりそうですので、うっかり「残業」とか「過労」とか「混迷」などにならないといいなあと祈る次第であります。

【速報】平成の次の元号が「元気モリモリご飯パワー」に
http://blog.livedoor.jp/goldennews/archives/52025506.html