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「辞めたらいいんだ!」と言い放った二階幹事長

 そんななか麻生氏は安倍首相に直談判して党推薦をもぎとった。そこでは「推薦をもらえなければ副総理を辞める」と訴えていたというのだが、そのうわさを後日伝え聞いた二階幹事長は次のように言い放ったという。

「辞めたらいいんだ!」(朝日2月18日)

 ああ、花粉も沈み込むドロドロの展開。見逃せない。

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「自民党おじさん」二階俊博氏 ©JMPA

「麻生氏、足元に包囲網 福岡知事選で現職支持の『造反』続々」(産経ニュース3月6日)という記事も。

 麻生包囲網には「山崎拓」「古賀誠」という昔見た名前が。なんだかうごめいている。

 さらに強烈だったのが冒頭に挙げたゲンダイ師匠の「花粉症より凄まじい麻生アレルギー」記事であった。

「花粉症の方にはツライ日が続くが、福岡では“麻生アレルギー”が猛威を振るっている」

「私怨を見抜かれ創価学会、九州財界から爪はじき」

 ゲンダイ師匠は最後に「反省知らずの居直り太郎の有害性は、もはや花粉を超える」。

 い、居直り太郎!

反麻生陣営には千載一遇のチャンス

 そして4月7日、居直り太郎、いや麻生太郎の推した候補は知事選で敗れた。

 麻生陣営を破った現職の祝勝会場には「麻生氏と長年覇権争いを繰り返してきた自民の山崎拓元副総裁」らが顔を揃えた(毎日新聞4月8日)。

 福岡は山崎拓、古賀誠両氏が引退して「麻生1強」が続くと言われるが、反麻生陣営には今回は千載一遇のチャンスだったのだろう。

《山崎拓副総裁は「わがままが県民のしっぺ返しを受けた。麻生さんのオウンゴールだ」と述べた。》(毎日新聞・同)

山崎拓氏 ©共同通信社

 実は山崎拓氏は今年2月にラジオ番組で次のように発言している。麻生氏の「子どもを産まなかったほうが問題」 発言があったときだ。

「麻生さんは浮世離れした政治家じゃないかと思う。常識は元々欠けていましたけど、最近はちょっとぼけ老人になりましたね。恵まれて育ちすぎて、上から目線でずっときているから、ああいう発言が次々出てくる。」(朝日新聞デジタル2月6日)

 後期高齢者による後期高齢者へのディスりはなかなか見れないが、ここにはある。

 引退しても死ぬまでが闘い。いや死んでからも闘いは続くのだろう。妖怪ウォッチならぬ妖怪ウオッチャーにはたまらない。