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2019/04/14

皇太子さまが綴られた4歳の「ある思い出」

「『華ひらく皇室文化展』に寄せて―ボンボニエールの思い出―」という題で、皇室の慶事に際して引き出物として配られるボンボニエール(小型の菓子器)について記されたものだ。

「第42回全国育樹祭」の「お手入れ行事」に臨まれた皇太子ご夫妻 ©JMPA

〈私が、ボンボニエールを初めて知ったのは、4歳の時の「着袴の儀」であったように記憶している。皇室では、4歳になると袴を着ける儀式を行う。民間でいう七五三に当たる。儀式は、碁盤の上から飛び降りることによって終了するが、私は、直前に行われた東京オリンピックの体操競技を見ていたためか、体操選手のように手をあげて着地をしたように思う。その時に作られたものは、銀製で碁盤の形をしていた。中には金平糖が入っていたが、なぜ金平糖が入っているのか、不思議に思いながら食べた甘い記憶もある。「着袴の儀」というと、私はこの碁盤からの着地を懐かしく思い出す。それとともに、碁盤形のボンボニエールを考えてくれた両親に感謝している。〉

 皇太子さまは、今回の展示を最後に、25年ほど務められた学習院大学史料館の客員研究員の立場を退かれるようだ。即位を前にされて、これまで取り組まれてきた様々なご活動にも少しずつ変化が起こっている。

田園調布雙葉中学校の入賞者に……

 雅子さまの病気療養が続く皇太子ご夫妻だが、皇太子さまの思いがけないリアクションが報じられたこともある。2018年11月30日、皇太子ご夫妻は「高円宮杯全日本中学校英語弁論大会」の記念レセプションに臨席された。会場を後にする際、中学生に声をかけて回った皇太子さまが、雅子さまと同じ中学校(田園調布雙葉中学校)の入賞者に「こちらに先輩が」と雅子さまを紹介される場面もあったという(「産経新聞」【皇室ウイークリー】2018年12月7日)。

「こちらに先輩が」とは、ほのぼのとした楽しさを感じさせるお言葉で、なかなか咄嗟に思いつかれることではないように思う。長年雅子さまをサポートされてきた、皇太子さまらしいご発言だった。

1993年6月9日、結婚パレードで車内から手を振られる皇太子さまと雅子さま ©JMPA

「令和」は、日本最古の歌集「万葉集」の「梅花の歌三十二首」の序文から引用されたという。「よい月に天気がよく、風も優しく梅が咲いて」とは、新時代を担われる皇太子ご夫妻に、とてもよくお似合いの風情だと思う。

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