にわかに衆議院の“早期解散論”が浮上している。きっかけは、4月18日に保守系のインターネット番組『真相深入り! 虎ノ門ニュース』に出演した自民党の萩生田光一幹事長代行の発言だった。
「ここに来て、日銀短観も含めて(景気が)落ちていますよね。この先、(景気は)危ないぞってところが見えてきたら、崖に向かって皆を連れて行くわけにはいかないんで、僕はまた違う展開はあると思います。(増税を)止めるとなればね、これは国民の皆さんの了解を得なければならないから、『信を問う』ということになりますよね」
安倍晋三首相の最側近と言われる萩生田氏が「消費税凍結」を示唆するような発言をしたため、永田町には波紋が広がった。
「安倍首相は衆議院の早期解散に踏み切るのではないか――」
立憲民主党は「解散を受けて立つ」
今年7月には参議院選挙が控えている。かねてから、「安倍首相は参院選に合わせて衆院を解散し、衆参W選挙にするのではないか」という見方はあった。だが、当の官邸サイドは“衆参W選”を臭わせるような発言や言動をしていなかった。そうした中で突如飛び出した萩生田発言。ぼんやりしていた“衆参W選”の可能性がここに来て明確に水面下から顔を出したわけである。
萩生田氏の発言に、野党も激しく反応している。国民民主党の玉木雄一郎代表は同日、ツイッターに〈消費税先送りを口実にした衆参同日選の可能性が高まったと言える〉などと書き込み、立憲民主党の福山哲郎幹事長もツイッターに〈われわれとしては、解散を堂々と受けて立つ用意がある。野党で協力して、安倍政権を倒す絶好の機会を得たと考えている〉と投稿した。
仮に衆院解散、総選挙となった場合、もっとも注目が集まるのは、牽引役である幹事長の存在だ。特に、メディアは二階俊博・自民党幹事長の言動を追いかける。最近、二階氏の言動に注目が集まっているが、衆参W選挙についてはどう考えているのか。