女手一つで育ててくれた母のために
応援といえば、じつは私の知っている“タマガール”(タマスタ筑後に応援に来る女の子たち)からも「清水選手はイケメン」とか「早く復帰してほしいね」という声をよく聞きます。たくさんの願いが清水選手のもとには届いているはずです。ただ、おそらく一番のファンは、やっぱりお母さんかなと思います。
「母さんがいつも自分の情報をチェックしてるんですよ。だから記事になるように頑張らないと」
清水選手は、女手一つで育ててくれた仲良しのお母さんに元気な姿を届けたいんだと話していました。
5月12日、今日は母の日です。
「母の日って何あげたらいいんですかね? 母さんの誕生日の時は、“プレゼント何がいい?”って聞いたら“活躍したら買って”って言われました(笑)」
ちなみにお母さんは柳田選手のファンだといいます。柳田選手のような活躍がお母さんへの一番のプレゼントに違いありません。「僕もファンなんですけどね」と言いながら、今はリハビリ組という場ではありますが、憧れの先輩と同じ空間で練習できていることを力に変えようと必死です。
「ギータさんのこと、バリ見てます。ほんとヤバいっす」
柳田選手も出来る練習メニューがまだ限られている中ではありますが、何か得ようと目をギラつかせています。
「タイミングとるのが上手いし、始動が早いです。いつでも来ていいよって感じでバットを構えているなと思いました」
京都国際高校時代は、動画サイトで柳田選手を見まくって、打撃だけでなく雰囲気までも真似していました。今は動画じゃなく近くで生で見ることができ、声をかけてもらうこともあり、これ以上ない環境にいます。リハビリ生活は辛いはずだけど、今を最大限に駆け抜け、みんながビックリするほどの進化を遂げてくれるのではないかと期待しています。
また、とても負けず嫌いな所も今後の成長を後押ししてくれそうです。育成同期入団で、5月9日についにウエスタンリーグの首位打者に躍り出た田城飛翔選手の活躍に、同じ外野手として非常に悔しい気持ちを抱いています。
そしてもう一人。高校の3つ年上の先輩で現在カープの1軍でプレーする曽根海成選手。
「母校に帰ると、曽根さんの方がチヤホヤされるから悔しいですね。曽根さんより活躍するのも目標です」
たくさん越えたい壁がある清水選手には大きな原動力があるに違いありません。大物揃いのリハビリ組の中で、黙々と頑張る清水陸哉選手に是非注目して下さい。
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