前代未聞! スタジオを飛び出しタクシーで都内をウロウロしながらダラダラおしゃべりする新感覚ラジオロケバラエティ『かまいたちのヘイ!タクシー!』。幅広い年齢層に親しまれ、時間帯聴取率は常にトップ。年齢別では意外にも60代女性から圧倒的支持を受けているという。酸いも甘いも嚙み分けたマダムたちに愛される秘訣はなんなのか。タクシー乗車前のほんのひと時、かまいたちの二人を直撃。かまいたちが語る、ラジオのこと、二人のこと、そしてお笑いのこと。

◆◆◆

ロケ前の二人。山内健司(左)と濱家隆一

ラジオでロケ、あんまやってないのがいいなって

――このインタビューは今TBSで行われていて、これからまさにラジオ『ヘイ!タクシー!』の収録が始まるわけですが。それにしても、ラジオで番組まるまるロケのかたちを取っているのも、非常に珍しいですよね。

ADVERTISEMENT

濱家 これはほんまにスタッフさんに感謝なんですけど……元々は普通の、スタジオ収録のラジオをやる予定だったんですよ。ただ僕らの特性を、よさを出そうとスタッフさんが言うてくれはって、会議で「ロケ出ちゃいますか?」って。まさかラジオでそんなことさせてもらえるとも思ってなかったし、言われた時に「大丈夫なのかな、それ」って不安はあった。その会議に、たまたま作家の森下(モリシ)が来ていて。モリシは、僕らが大阪いた時ずっと座付き作家でやってくれてたんですけど、先にこいつが上京していて、話聞いたら作家だけで食べるのちょっと厳しいから、タクシー運転手と兼業してるっていう。

山内 ポンコツやから。

濱家 ポンコツ言わんでええ(笑)。で、モリシを運転手にして「タクシー乗りましょうか」って、そんな感じで決まっちゃった(笑)。それでラジオにモリシも出ているわけです。タイトルも「『ヘイ!タクシー!』ってどうですか?」「ダッサ。でも、このダサさ、おもろいですね」みたいな。そこからとんとん拍子でしたよね。その日に決まったぐらい。

企画を練ったスタジオ。いまやスタジオは「出禁」という設定

山内 テーマ曲も決まって。

濱家 キャロルの『ヘイ・タクシー』。TBSラジオの吉野局長が「矢沢永吉さんファン」って聞いて「なんかつながるな」と(笑)。んで、そのまま『ヘイ・タクシー』やな。

山内 ラジオでロケっていう、あんまやってないのがいいなって。

濱家 変なことしてるなっていうのが一発で分かるのがよかったんです。

マイクを持って街へ 左が作家兼運転手の「モリシ」

これが仕事になってるのが不思議なぐらい

――ラジオのロケならではのご苦労はありますか? 

濱家 テレビのロケよりラジオのロケのほうが楽なんで。だから、マジで楽しいだけですね。スタッフさんも、スタッフなんですけど気心知れた皆さんで、ブラブラダラダラしゃべりながら。息抜きです、ほんまに。これが仕事になってるのが不思議なぐらい。集中すらしてない。

山内 (笑)。