結成から15周年となる今年、念願の上方漫才大賞の奨励賞を受賞したかまいたち。「吉本興業において、上方漫才大賞というのはギャラを上げる一番の指標となる。それくらい由緒正しい賞」(濱家)「飛行機がビジネスクラスになるのも奨励賞からです」(山内)とその価値についてしばし熱弁を振るう二人。お笑いで確固たる地位(とビジネスクラス)を獲得したかまいたちは「漫才」「コント」とどのように向き合っているのか、そして2人が「追いつきたい」と語る、千鳥への思いを改めて聞きました。(全3回の3回目/#2より続く)
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――上方漫才大賞の奨励賞受賞、おめでとうございます。関東に住んでいると、どのくらい権威がある賞かピンと来ない方も多いと思いますが、お二人の説明で理解できた気がします(笑)。
山内 そう、既に新幹線はグリーンなんですけど、飛行機がね……前のほうの席と普通の席、すごいフワフワしたことされてるんで。これで明確に前のほう以外乗らないということになります。
濱家 JALはプラス1,000円で行けるんですけど、ANAはプレミアムエコノミーにすると1万円ぐらい変わってくる。だから、プレミアムやったり普通やったりフワフワ、フワフワ。
山内 今後、前じゃない仕事はもうお断り。
松本人志さんの『VISUALBUM』『寸止め海峡』を見てました
濱家 それは僕らがどうこうではなく、吉本興業にとって奨励賞にはそれぐらいの価値があると見ているんだなっていう。
――なるほど。奨励賞、やばい……。さて、お二人は「お笑い」にはいつ頃からのめり込んでいったのでしょうか。
山内 あ、全然。お笑いは全くのめり込んでないです。
濱家 でも、ほんまにそうやな。たぶんな。
――そうなんですか!?
濱家 なんかお笑いお笑いしてないというか。山内はメッチャお笑い好きっていうことでもないですね。面白いことはもちろん好きなんですけど、お笑いという分野をめっちゃ深掘りするみたいなことはなかったんやと思います。
山内 『ごっつええ感じ』は島根にいる時から流れてたんで、それは見てた。で、松本さんの『VISUALBUM』とか『寸止め海峡』とかも借りて見たりして。当時周りで松本さん一人でやってるのまで見てるやつはあんまり居なかったんで、話が合う友達とはよくそういう話してましたけど。