昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2019/06/02

4年生に強力なチームメイトがそろう

 法政大は前回山下りの6区で区間4位に入ったキャプテン・坪井慧(4年)も1部ハーフマラソンで入賞まであと一歩の9位と健闘。山要員がともに平地でも力をつけ、好調を維持できているのは上位校では法政大だけだ。

 加えて両校は他にも4年生に強力なチームメイトがそろう。これは選手層を底上げする意味でも大きなアドバンテージになる。

 國學院大はキャプテンの土方英和(4年)が関東インカレの2部ハーフマラソンで優勝。法政大も佐藤敏也(4年)が1部の5000mと10000mでともに日本人トップに食い込んだ。佐藤は5000mで優勝候補の筆頭だった相澤晃(東洋大4年)を抑えての2種目トップに、「まだ実感がわかない」と言う。

「冬からの練習がしっかり積めたこともあって、去年までとは全然、レベルが違うトレーニングができています。まだ実感はないですけど、トラックでも強さをアピールできたのは良かったと思います」

昨年は1区を走った佐藤敏也 ©文藝春秋

「下級生の頑張りが非常に大きいです」

 そして両校選手の言葉を聞いていて感じたのが、チームの4年生が主軸となって、上手く下級生にその背中を見せられていることだ。

 浦野はレース後、チームの現状についてこう語っていた。

「いまはやっぱり下級生の頑張りが非常に大きいです。僕たち上級生を『倒してやろう』と思っているのが伝わってきますし、そうやってどんどん挑んできてくれる。いまは頑張りすぎないように、監督が練習をセーブさせているような状況です。キャプテンの土方を中心に、すごく良い雰囲気で練習ができていると思います」

今季はキャプテンを務める國學院大の土方英和 ©文藝春秋

 また、法政大の青木も関東インカレのレース後には、笑顔でこう語ってくれた。

「正直、今日は自分よりも、後輩たちの結果の方が気になってしまって(笑)。出場した人見(昂誠/2年)、田辺(佑典/3年)と3人で入賞することが目標だったので、それが果たせたのは良かったです。2人とも下級生の時には苦労していた選手なので、僕が大学に残っているうちに力を発揮できたのは本当に嬉しかったです」

前回は5区を走った法政大・青木 ©文藝春秋

 2人とも、自分の成績はもちろん、チームと下級生の出来についてすぐに言及していた。そしてその表情は、いずれも充実感に満ちていたように見えた。こういった雰囲気があるチームは、より強くなっていく。これから夏以降も、更なるレベルアップが期待できる。東海大、東洋大、青学大が「3強」と言われてきた近年の箱根路だが、両校がここに旋風を巻き起こす可能性は十二分にあるだろう。

 とはいえ、あくまで本番はこの夏だ。

 これからの厳しい暑さの中で、どこまで良いトレーニングが積めるか。秋の駅伝シーズンスタートに向けて、力を伸ばせるのはどこの大学だろうか。

この記事の写真(8枚)

+全表示

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー