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「本が売れない時代」の作家デビュー。どう売ればいいのか?――『#電書ハック』配信記念#2

電子書籍の現在と未来を語る、IT系作家と現役電子書店員座談会

note

“マイクロ・インフルエンサー”を狙え!

佐藤 電子ストアのSNSのフォロワー数を増やす、バズらせるようないいアイデアがありませんでしょうか。

柳井 基本的にはバズるというのは交通事故みたいなものだと思っています。車が多く走っている場所へ行かないと交通事故には遭わないわけで、もともとフォロワー数が多いか、フォロワー数が多い人に絡むことでバズるというのがほとんどではないかと。まあ、往々にして悪い方にバズることが多いですけど(笑)。

 

司会 炎上商法ですね(笑)。電子ストアのSNSはどのように運営されているんでしょうか?

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加藤 うちのSNSはストア内の情報をお客さんに届ける以上のことはやっていませんが、最近ソニーミュージックの傘下に移ったこともあって、いろいろなエンターテインメントと絡んだ施策はやっています。例えば、2.5次元の舞台のオリジナル雑誌を作って無料で配るとか。

 2.5次元の役者さんにはツイッター上で7万、8万というフォロワーがいるので、役者さんたちの情報発信はストアへの来客促進にもなりました。声優さんとかアイドルとか、アーティストさんたちとファンとのつながりを一緒に使わせていただいて電子書籍に興味をもってもらうというようなことは、ここ1、2年うまくいっていると思います。

 

司会 いまの世の中は蛸壺化していて、すごくたくさんの数ではないけど、とても熱心なファンがついているエンターテインメントがいろいろありますね。

加藤 4、5万人でも東京ドームが満杯になるくらいの数ですからね。