本誌の長寿連載「本音を申せば」を彩る独特の線画の挿絵でおなじみのイラストレーター・田中靖夫さんが、連続して個展を開く。
「工業デザイナーだった20代の頃から40年間はスケッチブックにボールペンで描いていましたが、約10年前からペーパーナプキンにゲルボールペンの組み合わせになりました。ペーパーナプキンはカフェやファミレスなどどこにでもあるから便利。ゲルボールインクは最初から太い線が描けるのが気に入っています」
毎年休暇でニューヨークを訪れる田中さんは、当地のスターバックスに毎日通い、そこにあるペーパーナプキンに絵を描く。色とロゴがついているので、一味違う作品に仕上がるそうだ。
通販でもペーパーナプキンを大量購入し、移動中の電車の中で、訪れるカフェやファミレスで、1日中絵を描いているという田中さん。
「小さく折り畳んだナプキンに、最初は助走のようにひたすら点を打つんです。そこからポコッと新しい線が1本出てくる。その線の先に、新しい絵柄が導かれたらラッキーという気持ちで描いています」
『1/1 1/4 1/8』
ピンポイントギャラリー 2月6日~18日
http://www.pinpointgallery.com/index.html
『スタバの1日』
アメリカ橋ギャラリー 3月1日~13日
http://americabashigallery.com/