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独自の進化をとげた中国の「カラオケ文化」は日本を超えたか

スマホアプリからガラス張りの「ミニカラオケボックス」まで

2019/06/27

 カラオケは日本の文化とはよく聞きます。一方では、日本人のカラオケ離れという意見もあります。全国カラオケ事業者協会が出している『カラオケ白書2018』を見ると、1995年には5850万人だったカラオケ人口は、2017年には4700万人へと、1000万人ちょっと減少しています。カラオケボックスの施設数は、1996年の1万4810軒から、2017年には9300軒まで下がっているそうです。

©iStock.com

最近のカラオケ選曲機はAndroid搭載端末

 かたや中国でもカラオケ文化はあります。内陸の省都クラスはもちろん、農村部の大きめな集落にも当たり前にあるほど根付いています。中国では、カラオケは「卡拉OK」とか「KTV」と呼ばれています。どちらの名称にしても、店によっては女性が接待するいかがわしいサービスがあったらしいですが、それは昔の話。今はあまり聞かなくなりました。

 建物が一棟丸ごとカラオケ店舗になっているところや、モール内の店舗もあります。カラオケルーム自体は、日本のものとさほど違いはありません。選曲する機械とマイクが置かれていて、曲を選んで歌うだけです。

 東京でも中国式カラオケは池袋や西川口や新小岩など様々な場所にあり、リアルを体験することができます。最近はAndroid搭載のカラオケ選曲機が置かれていますが、かつてはWindows搭載のパソコンのソフトで選曲していたと記憶しています。今よりもクオリティが低いのか、数少ない日本の曲を選択すると、伴奏が何倍速もの早さで流れるバグにしばしば遭遇しました。そんな牧歌的な光景は、今ではもうありませんが。

中国のデパートにもカラオケ(KTV) ©iStock.com

公園で熱唱するおばちゃんおじちゃんも

 もともと中国人は歌うのが好きなので、カラオケ文化は日本人以上に合うと思うのですよ。中国の広場や公園では、大音量で音楽を流しながら太極拳やダンスをするおばちゃんおじちゃんの団体をよく見かけますが、なかにはカラオケを熱唱するおばちゃんおじちゃんもいます。

 家だろうと外だろうと突然歌い出す人がよくいますし、それが中国では気になることはありません。幼稚園や学校どころか公園でも「騒いではいけない」と言われる日本と比べると随分おおらかなものです。