7月19日。芸能事務所・吉本興業が所属タレントである宮迫博之(雨上がり決死隊)の契約解除を発表しました。その翌日、「フリー」の身になった宮迫博之と、ロンドンブーツ1号2号の田村亮は揃って記者会見を行います。2時間半のその会見の模様は一部始終がウェブで配信され、生々しい証言は視聴者のもとにダイレクトに届くこととなりました。

宮迫(左)、田村亮の緊急会見 ©文藝春秋

 観ている我々ですらお腹下しそうになるくらい生々しかった宮迫・田村亮の会見に至るまでのあれこれ。これを、当のお笑い芸人たちはどのような心持ちで受け止めていたのでしょうか。この3日間ほどの芸人ツイートには、彼らが抱える如何ともしがたい思い、立場、業がにじみ出ている気がしてなりません。「笑い」を生業にした彼らがあの瞬間に残したものとは。

◆ ◆ ◆

ADVERTISEMENT

まずは中堅芸人の“悲哀”と“決意”

【トータルテンボス・大村】

「宮迫さんと亮さんの謝罪会見を見ながら、西梅田劇場でのネタ出番。目が真っ赤になりながらの漫才。
 泣きっ面にサンパチ(><)」

【ノンスタイル・石田】

「あかん、泣けてきた。ヘラヘラとお笑いさせてーな」

【和牛・水田】

「もう笑わすしかないな。
 まぁ元々それしかするつもりないけど。」
 #明日はツアー広島公演

 まずは漫才界で中堅を担う3人。ネタに定評がある彼らが怒りをぐっと抑えつつ、でも劇場ではお客さんが待ってるから、そこに三八マイク(SONYが1970年から発売しているコンデンサーマイクロホン、C-38B。通称三八マイク)があるからという、悲哀と決意と告知が入り混じった複雑な心境を吐露しています。「とろ」といえばこの方は

【とろサーモン・久保田】

「やり過ぎ。ここまで袋叩きにしてトドメをさす100も承知だと思うが息子がいる奥さんがいる1人だけではない。犯罪者ではないのに雑誌やニュースは本当の犯罪者を叩かずここまできた。そしてまたここに現れるネット民がこう言う。擁護するな。するよ僕たち先輩の事、兄さんて言うんやから。家族なんよ」

 昨年のM1で審査員である上沼恵美子にインスタライブで暴言を吐きスーパーマラドーナ武智がなんか微妙な感じになったでおなじみの久保田さん。読点を一切使わない文章に溢れるバイブス。このツイートを見て思い出したのは彼らのM1優勝作品である『石焼き芋』でした。「芋は焼くんじゃない焼いたじゃない焼かせていただいているんだ」「すなわち私たちはI・M・O芋のように生きていくのです」。そうなるともしかしてここでいう「兄さん」とは芋神様のことなのかもしれないです。