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決意、忠誠、入江さん……芸人ツイートに見る「宮迫・田村亮問題」、それぞれの答え

2019/07/22
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あっさり“よしもと”を出す若手のツイート

 中堅芸人さんたちが情緒あふれるツイートをする中、吉本若手たちの反応はどうだったのでしょう。まずは

【EXIT・兼近】

「チャラ男なのでこれで変わらない会社ならとんじゃうよーー
 ぽんぽーん

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 会社から芸人にしっかり説明求む!
 会社を守る為の一方的なヒアリングはもう良いだろう?

 どうなったか所属してるかねちがパリピの皆さんにしっかり伝えますので

 それができる新時代到来オーライ。まじ令和」

 先輩たちが決死の覚悟で会社への批判を小さなレトリックに託しているというのに、「コンプライアンスゴリ守り芸人」と「チャラ男」のキャラを存分に生かしながら問題の核心を突き、さらに今回の件で置いてけぼりにされがちな「ファン」にそれを伝えることまで。まさにぽんぽ~ん。さらに「会社を守る為の一方的なヒアリング」という爆弾まであっさり投下してお後がヒヤウィーゴー。

【空気階段・かたまり】

「年始から肉体改造に励んできたんですが、これ以上筋肉をつけると芸が乱れるので筋トレをやめます。
 有事の際に平均的な成人男性を倒せる程度の武力が欲しいです。
 何か筋力を必要としない格闘技を知っている方いたら教えてください。」

 先輩方たちが必死の思いで「お笑い」という職業を語る中、有事の際に平均的な成人男性を倒せる程度の武力を求める若手……。これすなわち反社会勢力への自己防衛なり。気功とかどうでしょうか。

【金属バット・小林】

「よしもと怖っ!怖いから一生付いてこ」

 ないのでしょうか。先輩との思い出話、泣けるエピソード、義憤に駆られた若手的なやつはないのでしょうか。先輩たちが喉元で必死に飲み込んだ「よしもと」という言葉、あっさり出し過ぎ。しかも割と会見序盤のタイミングでこのツイート、新世代過ぎ。

よしもと怖っ! ©文藝春秋

誰もが口をつぐむ“入江さん”に言及

【R藤本】

「よしもと本社、セルに吸収されたのかってくらい静まり返っている。」

【ですよ。】

「この世の中やばいですね。完全なるいじめ社会ですね。みんな自分の生活のためにとぼけてコメントしてるけど本音は絶対に違うと思うんですよ。この世の中やばいですよ。」

【三浦マイルド】

「ほんまに今更言います。入江さんに、良くしてもらってました。めちゃめちゃ厚いお兄さんでした。『こんな事したい』『こういうの考えてる』て話をする時、本当に人の役に立って助けたいて、考えて物事を、進めてはる人でした。ただ、最大の失敗が人をちゃんと見抜けなかった事だと思ってます。」

 ドラゴンボール芸人とエンタの神様芸人とR1王者。会見当日静寂に包まれる本社の描写、エモりすぎて「ですね」と「ですよ」が混在したり、誰もが口をつぐむ入江氏についてあえて言及したり、

 異なる方向から異なる砲弾を撃ち込んでいるのが、よしもとの懐の深さなのですね……。