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懐石料理をイメージした素材を生かすサンドイッチを
“サンドイッチの母”といっても過言ではないほど、情熱を持ってレシピ開発に取り組む原田さん。
ところが何を隠そう、昔から大のごはん党で、これこそがメルヘンの原点に。
日ごろから、毎日のごはんに代わるおいしいものを探していた原田さんは、「ごはんに合うものはパンにも合う」という理論にたどり着き、サンドイッチに注目。
当時の三角サンドは薄っぺらいものが主流だったので、もっとボリュームがあって、それでいて毎日食べても飽きの来ない味を目指し、サンドイッチのレシピ開発に取り組んだ。
原田さんがイメージしていたのは、懐石料理のように素材を生かしたたサンドイッチ。
そのために、どんな具材でも引き立てるオリジナルのパンとマヨネーズを開発し、日本人好みのサンドイッチを生み出した。
クリームはバタークリームに始まり、長らく植物性油脂と動物性の生乳をミックスしたクリームを使っていたが、あるとき、客観的な意見を採り入れてみることを原田さんが提案。
そこで、メルヘンの本社近くの銀行にお願いして、行員のみなさんに試食をしてもらうと、予想以上に口溶けのよいクリームを望む声が多く、コスト度外視で動物性100%に切り替えることに。
砂糖も2割減らしてクリームを格段に軽くしたことで、フルーツのおいしさが際立ち、「メルヘン=フルーツサンド」というイメージが定着し始めた。