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パワハラ、隠蔽、ブラック……でも吉本は「国から100億円」 プチ鹿島「静観できる事態ではない」

「吉本」記事で、新聞読み比べ

2019/07/25

 今週の幕開けは吉本興業・岡本社長の会見だった。

7月22日、記者会見を開いた岡本昭彦社長 ©吉田暁史

 闇営業問題がここまで拡大したのだが、新聞読み比べ的に言うと「吉本」記事で私が最も気になったのはこちら。約1カ月前の記事です。

「辺野古 見えぬ対話 移設ノー、知事強調」(朝日新聞6月24日)

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 これは沖縄慰霊の日について報じたもので、“沖縄と向き合わない首相”に焦点を当てて書かれている。

 首相は《むしろ基地跡地利用に力を入れることで、「辺野古埋め立て」のイメージを変えようとしている。》という。

沖縄全戦没者追悼式に出席した安倍晋三首相と玉城デニー沖縄県知事 ©AFLO

吉本会長がブレーンとして参加する「懇談会」

 なんでこれが吉本と関係あるのか?

 次のくだりを読んでほしい。政権の沖縄構想について。6月20日にある会議がおこなわれた。

《20日、「基地跡地の未来に関する懇談会」の初会合には吉本興業会長の大崎洋氏らが出席。エンターテインメントやスポーツで「世界一の島にする」といった意見が出た。》(朝日・同)

 すごい。

 基地跡地をどうするかという懇談会に吉本興業会長が出席している。政権が主催する会なので、国を動かす側に吉本が入っているということになる。ブレーンだ。

「闇営業」という言葉があるなら、これは吉本的にはピッカピカの「光営業」であろう。自慢の躍進だろう。