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れいわ重度障害者当選 就活で20社以上落とされた、脳性まひのアニオタが考える意義

2019/07/24

 私の名前はダブル手帳(@double_techou)。身体障害者手帳1級(重度脳性麻痺)と精神障害者手帳3級(発達障害)を持っていることから思い付いた安易なペンネームを使って執筆している。

 生まれつき歩くことができず、背筋は湾曲し、右手も自由にならない。今は電動車椅子で生活しながら冴えない地方公務員をしている。以前執筆した「アニメの中の障害者キャラクター」というブログ記事がバズったことがある。

 初めに告白しておくと、私は基本的に政治活動に無関心なほうだし、障害者運動に熱心なわけでもない。そんな時間があるならアニメを見たい。だから、今回当選された船後靖彦氏・木村英子氏の両名のことも、投票日前日にフォロワーから教えてもらうまで全く知らなかった。正直に言えば今でも、二人が「国会のバリアフリー化」を訴えているということ以外よく知らない。

政治団体「れいわ新選組」の比例代表特定枠で当選を決め、記者会見するALS当事者の船後靖彦氏 ©共同通信社
政治団体「れいわ新選組」の比例代表特定枠で当選を決め、記者会見する脳性まひ当事者の木村英子氏 ©共同通信社

 そんな不真面目な私でも、はっきりと分かることがある。重度障害者が国会内に議席を得たことには計り知れない価値があり、間違いなく世の中を大きく変えるだろうということだ。これは二人の能力や政策や党派がどうであるかには全く左右されない。彼らが国会議事堂に議員として存在すること自体に大きな意味があるからだ。

重度障害者が議員としてテレビに映ること

 何故そう言えるのだろうか。理由はいろいろあるが、一番重要なのは、障害者が当たり前にそこら辺に「特別な理由なく」存在することが許される社会になっていくことが期待できる、ということだ。これには若干説明が必要だろう。

 重度障害者が議員として存在するということは、テレビなどを通じて否も応もなく人々の目に触れることになる。それらは初め否定・肯定問わず様々な反応を引き起こすだろう。しかし、彼らは少なくとも6年間国会に居る。その時間経過の中で、徐々に重度障害者が議員として出てくることが当たり前になっていく。

 このことは人々の重度障害者への意識を日常生活レベルで徐々に変えていく。「地域や職場に重度障害者がいてもおかしくない。そこに特別な理由は要らない」という考え方が徐々に浸透していくだろう。

 読者の中には、もう既にそういう社会になっているではないか、と思われる方もいるかもしれないが、残念ながらそうはなっていない。

 ここで、唐突に前述の「アニメの中の障害者キャラクター」という記事の中身を簡単に紹介することをお許しいただきたい。