「憲法改正なんていいから、年金問題や経済政策をやってくれ」
参院選の結果を受けて、共同通信社が22日、23日の両日に実施した世論調査によると、安倍首相の下での憲法改正に「反対」との回答は56.0%で、「賛成」の32.2%を大きく上回った。安倍政権が優先して取り組むべき課題は「年金・医療・介護」(48.5%)と「景気や雇用など経済政策」(38.5%)が上位を占め、「憲法改正」は調査9項目のうち最も低い6.9%だった(項目は2つまで選択可/神戸新聞 7月23日)。
砂川浩慶・立教大社会学部教授は「国民全体で安倍政権による改憲のイメージは、非常にネガティブ」と分析している(ロイター 7月22日)。
「憲法改正なんていいから、年金問題や経済政策をやってくれ」というのが「国民の審判」としか思えない。自民党に投票した人たちに聞いてみたいものである。
国民民主党は分裂の危機?
玉木雄一郎 国民民主党代表
「憲法の議論は積極的にやる立場だ」
時事ドットコムニュース 7月22日
安倍晋三 首相
「国民民主党の方々の中には、憲法改正について議論すべきだと考えている方がたくさんいらっしゃる」
産経新聞 7月22日
公明党が慎重な姿勢を貫く中、安倍首相が頼りにしているのは野党の国民民主党だ。「連日、『国民民主』の名前に言及してくれているが、まるでビーム(熱光線)だね。強くて倒れそうだよ」と国民民主党の幹部はまんざらでもなさそうだという(産経新聞 7月23日)。
玉木氏は自民党の改憲案について「自民党の4項目の改憲案の中身はともかく、議論の中で問題点を指摘したい」と語っているが、とあるベテラン衆院議員は「自民党とくっつけば自爆するようなもの」と反発。党そのものが分裂する気配さえあるという(時事ドットコムニュース 7月22日)。