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61歳で受けた心臓手術で精神的にもダメージ 武田鉄矢を襲った「老後クライシス」

61歳で受けた心臓手術で精神的にもダメージ 武田鉄矢を襲った「老後クライシス」

「何やっても妻に怒られる。なんか涙が出てきましてね」

source : 週刊文春デジタル

genre : エンタメ, 芸能, ライフスタイル, 医療, テレビ・ラジオ, 社会

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老いと格闘するにはもってこいの武道

――武田さんは、高倉健さん主演の『幸福の黄色いハンカチ』(1977年)で俳優デビューされていますよね。プライベートでも交流は深いんですか?

武田 実はね、高倉健さんも偶然我が道場の先生と縁があったんです。俺が道場へ申し込んだ時はまだ健さんがご存命だったから、先生が「武田鉄矢が合気道を教えてくれと道場に来た」と健さんに伝えた。そしたら「あいつはまだそんなことやりたがっているんだ」って大笑いなさったみたい。亡くなったのはそれから数カ月後でしたね。健さんは喉まで出て言えなかったみたいなんですけど、あのお歳でまだ合気道をやってみたかったようです。

 

――高倉健さんが亡くなったのは2014年11月でした。

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武田 あの冬からね、道着を着る度に健さんも合気道をやりたかったんだろうなって思うんです。ただ別格のスターだったから、俺みたいに街中を平気で歩けない。合気道を始めるのも、そんな簡単に出来ないんですよね。世間が窮屈だっただろうなあと思います。健さんに成り代わって、私が一生懸命練習しないといけませんね。

 

――合気道は今後もずっと続けていきますか?

武田 はい。いまね、本当に合気道が面白いんです。私も道場では年寄りの方ですが、それでもまだまだ上がいるんですよ。80代の方だっていらっしゃる。老いと格闘するにはもってこいの武道です。これは人生最後の修行で、人生最後の学びだと思っています。

 死ぬまで合気道を究めていきたいですね。

61歳で受けた心臓手術で精神的にもダメージ 武田鉄矢を襲った「老後クライシス」

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