ティッシュを口に詰めて自殺しようとした
A氏は、2014年の夏頃から3、4カ月、懲罰房で隣同士だったという。刑務所内での青葉容疑者の様子についてA氏が明かす。
「懲罰房は完全個室。あいつは暴れて夜中に刑務官から連れ出されたことが2回あった。特に1回目は、4人の刑務官にうつ伏せの状態で両手両脚を掴まれ、頭をうな垂れながら運ばれてた。後から本人に『お前、飛行機みたいに連れて行かれちゃったじゃん』って聞いたら、『ティッシュを口に詰めて自殺しようとした』という。『ヤベえ奴だ』と思ったよ。普段は大人しいんだけど、夜になったら一人で結構いい勢いで壁とか床とか畳とかドンドン叩いてるし。『どうにかしてくれよ。眠れねえよ』って刑務官に言っても、『ああ、あいつか』って言うだけで、注意もしなかった。
あいつの布団には、シーツがついてなかった。たぶん自傷行為の防止だったんだろうね。各自の荷物を入れるバッグがあるんだけど、あいつのは、ほとんど何も入ってなくて、持ち物は向いの房に置いてあった。本来は人が入るはずなんだけど、そこは『青葉っちの持ち物を置く部屋』。たぶん自分の部屋には石鹸ぐらいしか置いてなくて、『ティッシュください』とかいちいち刑務官に頼んでた。あとは、朝昼晩と就寝前に、刑務官から手渡された薬を飲んでいた」
「どっちかっていうと、いじめられそうな感じだよね」
A氏は、青葉容疑者と直接会話する機会も度々あったという。
「話した感じで『ヘンな奴だなあ』と思った覚えがある。ちょっとネクラでアニオタみたいな気弱な感じ。どっちかっていうと、いじめられそうな感じだよね。オレがもし小学校とかで一緒だったら、たぶんイジってたと思う。口数が多いほうじゃないけど、ちゃんと『おはようございます』って挨拶はできてた。オレが冗談を言うと、『アハハハ』って小さく笑ってた。
運動の時間は朝10時ぐらいから30分間、青葉っちとは、いつも2人きりだった。それで『昨日は鶴を何羽折った?』とか話をすると、あとで刑務官がニヤニヤしながら、『おいお前、青葉と運動のときに何話してたんだ』って聞いてくる。刑務官にとっても、あいつは特別だったんでしょうね」(同前)
7月25日(木)発売の「週刊文春」では、元刑務所仲間の証言とあわせて、青葉容疑者がどのような人生を歩み犯行に至ったのかを、詳報している。
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