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 でも、たまたま1個上の世代に内野手が少なくて、僕はたまたま二塁手の控えでベンチに入って。1年秋の近畿大会前の紅白戦で3本ぐらいヒットを打って、その後に守備課題っていう自主練習があって、いきなり監督に「一塁入れ」って言われたんです。その後は一塁でずっとレギュラーで使ってもらいました。入学前、僕は浅村さん(楽天)に憧れていたので、背番号6を付けてショートを守りたいっていうのがあったんですけど、すごい同級生たちを見て“試合出れるならどこでもやる”と野球ノートにも書いてたんで、それを監督も見て決めたのかなと思ってますね。まさか守ったことのない一塁でレギュラーになれるとは思ってなかったので、そういう意味でも、コンバートしてくれた監督に感謝ですね。

最後に桐蔭メンバーに謝らないといけないこと

 あれ、ちょっとエピソードが真面目すぎますかね? 期待されてる方もいるんで、ここで1個、おもろい話もしますね。あ、2個ありますわ。僕が2年生の時に1個上の世代の試合で出ていて、常葉菊川戦で先頭打者ホームランを打ったんですよ。そしたら、普段そんなことやらないんですけど、ベンチで監督が手を上げてハイタッチの構えしてたんで“ハイタッチしてくれるんや”と思って喜んで手を合わせたら、実は監督は気合を入れるために僕にビンタをしたかったみたいで……。「誰がお前にハイタッチせなあかんねん」って怒られました。よう考えたら、ハイタッチとかするキャラじゃないですからね……。

 もう1個は、今は全寮制ですけど、僕らの時は寮合宿っていう通いの子たちも寮に泊まって一緒に練習する行事があって。僕が3年の時に監督室でミーティングがあって、体育座りで監督に「お前らが寮合宿を引っ張っていけ」というような事を言われて終わったんですけど、立ち上がった時に無意識なんですけど、僕が思い切り屁こいてしまったんです。そしたら監督に「誰が監督の部屋で屁こくんや」と怒られて、そのまま僕はずっと正座させられましたね。

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 最後に桐蔭メンバーに謝らないといけないことがあります……。1年生の時の練習メニューで、校舎からグラウンドまで山道というか、獣道を走る伝統の練習があるんですよ。イノシシとにらみ合いしたこともありますからね。(藤浪)晋太郎とかも、みんな知ってると思うんですけど、実はショートカットできる道にロープが垂れていて、それをつかんでよじ登って行けるんですけど、僕は自分が登り切ったら、そのロープを上に置いて、後からくる人を登れないようにしてました。みんな、ごめんな!

構成/チャリコ遠藤

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