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車庫入れに手間取るのは危険な兆候
特に高齢ドライバーに多いのが、バックや切り返しなどが求められる駐車場での事故だ。昨年10月にも山形県鶴岡市の駐車場で、85歳の男性がバックで車を出そうとしたところ、急加速し、誘導していた妻を轢く事故が発生している。
認知症や老年学が専門の東京医科歯科大学・朝田隆特任教授が語る。
「高齢者は空間認知能力が若い頃よりも低下しています。そのため、後ろを見ながらの操作になると、他の車両との位置関係や速度などを瞬時に把握できなくなってしまう。(3)車庫入れで斜めに停めたり、切り返しが増えるなどバックが下手になり、ひどいと車に傷をつけるようになる。家族が普段からよく確認しておくといいでしょう」
自信満々に停めたのに、斜めだったというケースにも注意が必要だ。
実際、飯塚氏もバックで車庫入れする際に何度もハンドルを切り直しては失敗し、妻から細かな指示を受け、ようやく駐車をする場面が目撃されていた。振り返れば、これが“本当に危ない兆候”だったのだ。