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「親子そろって、メディアの使い方はピカイチ」進次郎&滝クリ“劇場型官邸会見”の是非を考える

「真っ先に結婚報告ってあのコの何なのさ」

2019/08/16

 小泉進次郎と滝川クリステルの結婚報道読み比べを前回書いた。

 ただ、私が読みたかったテーマは「なぜ官邸に行ったのか。その是非についてマスコミはどう報道したか?」だった。

首相官邸で、囲み取材を受ける小泉進次郎衆院議員と滝川クリステル ©時事通信社

 発表翌日(8月8日)の一般紙にはこの切り口の記事はなかったので書けなかったのだが、そのあといくつか出てきた。

 今回はその記事を中心に追っていきたい。

「真っ先に結婚報告ってあのコの何なのさ」

 まず、「小泉進次郎と官邸」の記事で最高だったのはこれ。日刊ゲンダイ。

「進次郎 菅長官 いつの間にか蜜月の怪しさ 真っ先に結婚報告ってあのコの何なのさ」(8月10日付)

 冒頭の「いつの間に、そんな蜜月関係になっていたのか」から滝川クリステルかと思いきや、「進次郎&菅」のことだった。「2人の急接近が臆測を呼んでいる」と。まるでおっさんずラブ。

 しかし気になるのは「あのコの何なのさ」というフレーズだ。実は見出しだけでなく文中にも「アンタ、あのコの何なのさ! と言いたくなる」と出てくる。このフレーズをやけに推してるゲンダイ師匠。

 不思議に思ってその前段を読むと「やぶから棒に横浜・横須賀コンビの結成宣言だ。」とあった。

 ……あ! 

 やっと意味がわかったぞ!

「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」(ダウン・タウン・ブギウギ・バンド)の歌詞だ。

 菅官房長官は横浜、進次郎は横須賀が地盤。なのであの曲に出てくる「アンタ あの娘の何んなのさ」を使ってゲンダイ師匠は書いていたのだ。元ネタは44年前(1975年)の曲だったのである。

 ふ、古い!

結婚の報告を受けた8月7日、官邸を出る菅義偉官房長官 ©時事通信社

 思わず言いそうになったがそもそもタブロイド紙を買ってくれるのはお父さん層が中心。それを考えると的確な選択なのかもしれない。

 これに似た見出しには昨年5月30日の「書き換えだけど改ざんじゃない」(日刊スポーツ)がある。

 森友学園への国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改ざんに関しての記事だが、見出しの元ネタは1991年の「さよならだけどさよならじゃない」(やまだかつてないWINK)であった。

 そんなもん誰がわかるんだよ! いや、スポーツ新聞はおじさんが発信しておじさんが受信するから大丈夫なのです。

 いけない、ついオヤジジャーナル見出しの面白さの話になってしまった。

 話を戻すと「なぜ進次郎は官邸に行ったのか」だ。東京新聞、朝日新聞が識者のコメントを載せていた。