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「十分すぎるほど持っているのに、もっと欲しいと思ってしまうのはみんな同じ」

──アルゼンチンでNO.1ヒットを記録し爆発的な人気が出て、生活は変わりましたか?

フェロ 実際、映画に出て人生は変わりました。周囲の人々がプレッシャーになるのは事実だし、それは正直言って、ナイト・メア(悪夢)ですね。名声が欲しかったわけじゃないけれど、映画に出たことでいろいろな扉が開いたとも思っています。周りのことを考えずに自分のやることに集中したい。……カルリートスが「みんなどうかしてる。もっと自由に生きられるのに」と言っていたけれど、それは本当かもしれないな。

──映画の終盤、カルリートスは衝撃的な行動に出ます。カルリートスの中には自分や相手を滅ぼしてしまうほどの強烈な欲望があります。彼に共感しますか?

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フェロ 誰もみな100%満足することはありえないと思うんです。もう既にたくさん持っていても、もっと欲しい。僕も十分すぎるほど持っているのに、もっと欲しいと思ってしまう。きっといつも同じものじゃ飽きてしまうんじゃないかな。それはみんな誰もが同じだけど、カルリートスの場合は、それが極端に、自分に正直に出てしまうのでしょう。

──今回の映画のタイトルは『永遠に僕のもの』(原題は『EL ANGEL』)です。カルリートスのラモンへの思いは、はっきりとは描かれませんが、どのように捉えて演じていましたか。

©2018 CAPITAL INTELECTUAL S.A / UNDERGROUND PRODUCCIONES / EL DESEO

フェロ 恋という言葉なのかわかりませんが、誰でもそういう強烈な気持ちになることはあると思います。カルリートスの場合はそれがラモンだったというだけ。僕は彼の気持ちが理解できます。

「日本は近未来みたい」

──初めての日本だそうですが、日本の印象は?

フェロ 日本はすごい先進国ですね! 近未来みたいだと思いました。テクノロジーの面ではアルゼンチンの10年くらい先でしょうね。人々はとても礼儀正しくて、別世界みたい。何か新種の乗り物に乗って未来に来てしまったような感じです。

──フェロさんは日本のゲームがお好きだと聞きました。

フェロ はい、ゲームボーイやポケモンを小さいときからずっとやってました。最近マリオカートも始めました。友だちがニンテンドー64を持っていて、先週末に12回対戦して、11回僕が勝ちました。でも、友だちは自分が勝った1回をインスタに載せていたけど(笑)。大好きな日本で大勢の人にこの映画を見てもらえたら嬉しいです。

INFORMATION

『永遠に僕のもの』
渋谷シネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー中
https://gaga.ne.jp/eiennibokunomono/