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「ジャニーさんの故郷で『美 少年』が公演!?」英語を話せないジャニオタが初めて海外遠征した話

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 令和元年8月10日。私は一人で、アメリカ・ロサンゼルス行きの飛行機に乗り込んだ。推しのジャニーズJr.ユニット「美 少年」を観に行くためだ。これは、全く英語を話せないいちジャニオタの、初めての海外遠征奮闘記である。

メンバーがジャニーさんに「海外に行きたい」と直談判

 美 少年は、2016年に結成された6人組。平均年齢約16.5歳の、Jr.の中でもまだまだ若手のグループだ。そんな彼らが、なぜ海外公演なんてすることになったのか。話は今年の4月までさかのぼる。

「美 少年」が出演するYoutube番組


 その日、美 少年は日比谷のシアタークリエで始まる単独コンサートの記者会見をおこなっていた。その会見で、故・ジャニー喜多川社長が突然「今年の8月に、美 少年をロスに派遣する計画がある」と発表したのだ。

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 なんでも、コンサートの稽古中に、メンバーの那須雄登くんと岩﨑大昇くんが、軽い気持ちでジャニーさんに「海外とか行ってみたい」と直談判したのだそう。Jr.たちを自分の息子のように愛しているジャニーさんは、それを受けて本気で海外進出を企画しちゃった……という経緯である。

 そんな簡単に海外公演なんてできるの!?と驚く方も多いだろう。今回、美 少年が出演することになったのは、ロサンゼルス最大の日本人都市リトル・トーキョーの「二世ウィーク」というお祭り。実はジャニーさんはこのリトル・トーキョーの生まれで、二世ウィークもジャニーさんのお父さんが立ち上げたお祭りなのだ。つまり、多分めちゃくちゃジャニーさんの顔が効くお祭りなのである。

リトル東京 ©iStock.com

 現に、この記者会見のニュースを見て「ロサンゼルス!?!?」と驚く我々美 少年担に、TwitterのタイムラインにいるKAT-TUN担の先輩がたは、「昔、KAT-TUNも連れて行ってもらったことあるお祭りだよ」と、当時の新聞記事を引っ張り出してきて教えてくれた。ジャニオタ知恵袋、頼りになりすぎる。

 あまりに突然の発表だったが、私の心はその日のうちに決まっていた。なぜなら、私が美 少年の中で一番好きなメンバーが、直談判した那須くんなのである。好きな人が夢を叶える瞬間だ。絶対にこの目で見なきゃ、オタクとして後悔するに決まっている。

公式SNSが一向に更新されない

 しかし、行こうと決意したのはいいものの、その後しばらく詳細は来なかった。仕方がないので、自分で二世ウィークの公式SNSをフォローして情報収集することに。……が、それも去年のものから一向に更新されない。