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“ヤギを励ます会”での爆笑エピソード

 ヤギ(青柳)は、別に呼んでもないのに、僕のファンミーティングに突然、来てくれたり……。寮でも、一緒にふざけたりして“ちゃらんぽらん”に見られてるかもしれないですけど、野球に対してはびっくりするぐらい真面目で……。結構、野球好きなんや、と思うところがあって本人にも「お前、野球好きなんやな」と言うんですけどヤギは「普通だろ、ガハハ」っていつも笑ってましたね。

 そんなことよりね……ヤギに結婚を先越されたことがショックすぎますよ。それも同い歳は、結婚してる人が多くて。イタ(板山)もそうやし、誠志郎、ヨコ(横山)……。僕と高山とまっちゃん(ソフトバンク・松田遼馬)ぐらいでしょ。まあ、高山もまっちゃんも経済的に僕より潤ってるんで、僕が一番遅いでしょうね。そう言えば、ヤギの奥さんに「ヤギでも彼女できるんだから皆、絶対できるよ」と励まされて、その言葉が心の支えになってます(笑)。すいません、ヤギはあんまり野球に関する深いエピソードがないんですけど、おもしろい話は1個ありますね。

 ヤギが1年目のキャンプの時に、練習で送球ミスが続いてヘコんでいた時があって、同い歳のみんなで「ヤギを励まそう」って高知で飯を食べにいったんですよ。ちょっとお酒も飲んで、その後、カラオケに行ってヤギに歌え、歌えってマイクを渡したらあいつが僕に投げ返してきて、それが綺麗な“ストライク”やったんですよ。それで皆で「全然投げられるやん」って言ってたら、今度はおしぼりを投げてきて、それは思い切り暴投になって「やっぱりあかんわ」って皆で思い切り笑い合ったのは思い出ですね。でも、ヤギも今年、開幕ローテに入ってずっと1軍で投げていて、本当に嬉しいですよ。あの時のマイクの感じで投げてたら、まず大丈夫でしょう(笑)。オールスターに出たことも、素直に感動しました。

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 最後に……これは誠志郎、ヤギだけじゃなく、同学年みんなに言いたいんですけど、僕が高卒で入った時はまっちゃん、歳内がいて、その後に横山が入ってきて。同世代やし、気まずいのも嫌なんでみんなでご飯食べにいこうって企画したんですよ。それで、その後、大卒で高山、誠志郎が入って来た時も同じように僕が企画したんです。新人って居心地悪いやろうし、まずは歳が同じ仲間の前ぐらいは居心地良くして欲しかったので。僕って意外とそういう気遣いできるんですよ。まっちゃんがトレードで移籍したり、トラヴィスが退団になった時も、毎回、僕が声をかけて送別会も開催してきました。

 もうオチは分かりますよね? これだけ幹事やってきたのに、僕の送別会はなしですわ。言われたのは、言われたんですよ。でも、それも12月も後半のクリスマスぐらいで。妻子持ちのやつもいるのに、誰がそんな時期に集まるねんって感じですよね。僕がクビになったの10月6日ですよ……。11月後半でも12月頭でも、できたでしょ。もう1年が経ちますけど、僕の送別会はいつかやってもらいますよ。その時に、また皆で集まれたら最高です!

構成/チャリコ遠藤(スポーツニッポン)

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