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広島商、履正社、飯山高に学ぶ、楽天イーグルス9月の戦い方

文春野球コラム ペナントレース2019

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奥川投手を打つため…履正社が決勝戦で見せた覚悟にもヒント

 ほかにも履正社が決勝戦で見せた覚悟にもヒントが隠されている。

 星稜の奥川投手を打つためにセンバツの敗戦からバットを振りこんできた。そして最後の最後は奥川投手の低めは捨てて、ベルトより上を打っていけの作戦に行き着く。三振してもかまわないからの指示に、履正社打線は迷いなく高めを狙い打ち、3ランを含む5得点で見事に初の全国制覇を成し遂げるのだ。つまり相手がどうではなく、自分達の今シーズンの戦い方を貫く事が大切なのではないだろうか。

 投手陣はここまで防御率リーグ2位と大活躍。なかでもダブルエース不在でイニングが食えない中、序盤から大車輪の活躍の中継ぎ陣がいての今シーズンであり、変わらずよくやってくれている。では打撃陣はどうだろう。今シーズンは浅村、ブラッシュと新戦力の活躍が大きい事は言うまでもないが、口火をきってくれた茂木栄五郎選手の存在は非常に大きかったと思われる。今年の象徴とも言える「一番茂木」が見たい。そして来たるべき短期決戦では、一番茂木の脅威が必要だと信じている。

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 そして最後は、応援。これに関しては101回大会どの試合を見てもアルプススタンドからの応援は素晴らしいものだった。初出場長野県代表飯山は仙台育英相手に20得点されようが、アルプスからの大応援がなり止む事はなかった。選手達が真っ白なアルプススタンドを見て、故郷の飯山からみえる本当のアルプスを思い出し本当に心強かったという。応援が勝敗にどう関わってくるのかはわからないが、その声援で少しでも背中を押すことができるなら、出来るだけ球場に足を運び声援を送り続けたいと思う。勝て! イーグルス!

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