「本体価格」「税込価格」「税」の切替表示機能が便利
税率が2種類になっても、レジさえきちんと対応していれば、電卓まで対応しなくてもよいのでは? と思う人もいるかもしれません。しかし飲食店の店頭では、税率の計算方法やその金額に納得しない客に、電卓を見せながら説明する必要は出てくると予想されます。こうした場合は、やはり専用の税率キーがあると便利です。
シャープ小湊さんは「小さなテイクアウトとイートインを提供される飲食業などでは、2種類の税率が混在した計算が必要になります。専用キーがあれば、接客に忙しい中での負担の軽減につながります」と、専用キーの重要性を訴えます。
また、これら2つの税率キーを持った電卓は、年明けの確定申告でも活躍することが予想されます。なぜなら今回は会計期間の途中で税率が変わるため、年明けの確定申告が終わるまでは、旧税率である8%での計算が発生するからです。2つの税率キーがあれば、新旧の税率を切り替えて計算するのも簡単です。
これらの専用キーが「本体価格」「税込価格」「税」を切り替えて表示できる機能を備えているのも見逃せません。この機能があれば、検算を行うにあたって、何度も金額を入力し直さなくて済むようになるからです。仕入伝票類のチェックを行う場合にも、強い味方になるでしょう。
さらにカシオの上位モデルには、ふたつの税率が混在した合計額について、税込価格・本体価格・税額を切り替えて表示できる「税計算合計」キーが搭載されています。「8%と10%の計算を一度にする必要がある小売店や青色申告をされる個人事業主の方には、2種類の異なる税率の合計金額を一度の計算で行える電卓への買い替えをお勧めします」(カシオ木村さん)