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大腸がん、乳がん、前立腺がん……「検診は絶対必要」とは言い切れない7つのエビデンス

「検診を受けて死を免れるのは1000人に1人」とデータは語る

「国も医療者もメディアも、『早期発見・早期治療が大切』と口をそろえて唱えますが、必ずしもそうとは言えません」

 こう語るのは、沖縄の群星臨床研修センター長として研修医を指導する、徳田安春医師だ。

 徳田医師は、臨床上の効果が高く、副作用や合併症の少ない、エビデンスが確立した医療行為を行なうことを目指す「チュージング・ワイズリー(賢明な選択)」というキャンペーンに共鳴し、日本で活動を行う一人だ。

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医療行為の効果とリスクをわかりやすく伝える

「患者さんに賢明な選択をしていただくためには、受けようとする医療行為によって得られうる効果と被りうるリスクを、わかりやすくお伝えする必要があります」と語る徳田医師が、その一助として紹介するのが、ファクト・ボックスだ。

 ファクト・ボックスとは、検査や治療など様々な医療行為について、「もし1000人が受けたとしたら(受けなかったとしたら)どうなるか」をわかりやすく示した表だ。提唱したのは、ドイツのマックス・プランク人間開発研究所に所属する、世界的に著名な心理学者・統計学者のゲルト・ギーゲレンツァー博士。

 博士がディレクターを務める「ハーディング・センター・フォー・リスクリテラシー」のサイト(英語)には、ファクト・ボックスが公開されている。「文藝春秋」10月号「統計が教える本当に価値ある『がん検診』」では、その中から日本人にも関係の深い7つを紹介した。