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「わずかでも望みがあるなら試したい」という人も多いが……

 こうしたことから、補完代替医療の意義を認めない医師が大半だ。だが、患者を取材すると、「わずかでも望みがあるなら試したい」という人が多い。命に関わる病気を患った人が、そのような切実な思いに駆られるのは当然だろう。

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 それで少しでも安心できるのなら、補完代替医療を頭から否定すべきではないと思う。ただし問題は、健康食品などでは有害事象も報告されていることだ。今受けている治療に悪影響が及ぶリスクもある。利用して問題ないか、できれば主治医に相談してほしい。

 それに、補完代替医療は決して安くない。研究班の調査では、利用金額の平均は1ヵ月5万7000円だった。中には貯金をつぎ込み、借金する人もいると聞いた。それよりも好きなものを食べたり、旅行したりするほうが、よっぽど体と心にいいかもしれない。くれぐれも、甘い言葉には惑わされないようにしてほしい。