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30歳で自己最速を更新 広島・中村恭平はなぜ156キロを出せたのか

文春野球コラム クライマックス・シリーズ2019

2019/10/05
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新たな156キロの可能性を持つ選手はまだいる

 カープには身体能力の高い選手がたくさんいます。しかも、真面目で一生懸命な性格の選手が多いです。

 黒田さんだって、最初は、ある雑誌の広告を見て、私にアプローチしてきてくれました。そんな人たちだからこそ、我々のサポートが役に立つこともあったのだと思います。黒田さんは常にチャンレンジ精神旺盛で、自分が成長するためには何でも取り入れる人でした。大瀬良大地投手も、勤勉で、前向きで吸収力の高い選手です。

 チームには、新たな156キロの可能性を持つ選手がいるはずです。みんな、スーパーマンですから。そこに、強くなる可能性が眠っていると思います。

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 移籍、新入団、首脳陣人事……そんな話題が飛び交う秋だからこそ、もう一度、選ばれしトップアスリートの可能性に目を向けたい。それが、チームを応援する愛着につながっていくかもしれない。スポーツと科学を知る男だからこそ、無限の可能性と夢を語ることができるのだ。

 こうやって野球を見ると、秋季キャンプも面白い。自主トレーニングも面白い。そして、次なるシーズン、何が起こるのか、誰がブレイクするのか、どんなペナントレースになっていくのか、見通すことなんて簡単にはできない。ひとつの意識が、ひとつの出会いが、約400の筋肉の操り方を変えていく。そして、30歳の156キロが生まれる。だから、野球は面白い。

構成/坂上俊次

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