約2万円のノートPCなど、格安のデジタルガジェットを過去にも多数リリースしているディスカウントストア「ドン・キホーテ」から、電子コミック・雑誌を読むことに特化した格安のAndroidタブレットが登場しました(製造元はアール・ダブリュー・シー)。
「電子コミックス 読みまくリーダー」というこの製品、画面サイズは7.85型と、Appleの「iPad mini」シリーズ(7.9型)とほぼ同じで、紙の本に近い4:3という縦横比が特徴です。しかも実売価格は9,980円(税抜)と、リーズナブルさでは群を抜いています。
もっとも、いかに電子コミック・雑誌用とは言え、ここまで価格が安いとどのくらい快適に使えるのか不安になるのも事実。実際に購入して検証してみました。
まさかの「Android Go」タブレット
この「読みまくリーダー」、スペックはさすがに最先端ではありません。OSはAndroid 8.1で、メモリは3GBでも普通というこのご時世にわずか1GB、また解像度は1,024×768ドットと、フルHD(1,920×1,080)以上が当たり前の現在では、あまりお目にかからないスペックです。詳しい人ならば、これだけで「あっ、もう結構です」となりかねないでしょう。
ところが実際に本製品を使ってみると、スペックから連想されるもっさり感はそれほどなく、意外なほど快適に使えて驚かされます。その理由は、日本では極めてマイナーな、「Android Go」なるプラットフォームをサポートしているからです。
「Android Go」は、もともと新興国向けに作られた、低スペックのハードウェアおよび低速回線でも実用レベルで動作するよう作られたプラットフォームで、本製品にプリインストールされたGoogle マップやGmailなどのアプリは、このGoエディションとなっています。
少ないメモリ容量でも快適に動作するように作られたこれらのアプリのおかげで、本製品はハードウェア的には極めて低いスペックながら、想像もできないほど快適に動作するというわけです。
Goエディションのアプリは「Android Go」の利用条件に合致した低スペックのデバイスでしか利用できませんので、その条件を満たすために、わざとスペックを落としているようにも思えます。こうすれば一般的なAndroidに比べてライセンスの費用を下げ、価格の抑制につなげられるからです。