1ページ目から読む
4/5ページ目

山小屋には電気も水道も通っていないけれど。

 そして日々、畑に鍬を入れる傍ら、自らの手で山小屋を建て、昔のように少しずつ生活を整えていったのだった。

寝室は、廃バスの中のダブルベッド。じいちゃんがばあちゃんを引っ張り上げる。最初は急ごしらえの住み家にするために買った中古バスだった。 ©山口放送

ADVERTISEMENT

 桃源郷の山小屋には電気も水道も通っていない。でも四季を通じて山から水が湧き、切り開いた土地をぐるっと囲むように2本の水流があるため1年を通して水には困らなかった。小屋の表の水がめには、いつもきれいな水が溢れていた。

風呂は昔ながらの五右衛門風呂。。風呂に浸かって気持ち良さそうなじいちゃんに湯をすくって肩にかけてあげるばあちゃんは微笑んでいる(平成13 年) ©山口放送