昨年、酒に酔った群衆が渋谷で軽トラックをひっくり返すなどの狼藉を働いたこともあり、渋谷区はハロウィーン期間中の路上飲酒を規制する条例を成立させた。今年のハロウィーンは静かになることが予想されていた。警察官も配備され、混乱は未然に防止された。……はずだった。

 

警察官は「立ち止まらないでください!」

 ところが、ふたを開けてみると、仮装姿の若者たちは再び渋谷に繰り出した。駅前のスクランブル交差点やセンター街は満員電車のように立錐の余地もない状態となり、警察官による「立ち止まらないでください!」という叫び声が響き渡る。

 多くの若者たちは、酒を飲むわけでもなく、街を仮装姿で練り歩いてお互いの写真を撮り合っていた。ハロウィーンの雰囲気を楽しみ、自らのインスタなどに写真をアップしたいという動機だったようだ。巡回していた渋谷区の職員も「例年に比べれば平和です」と語っていた。目立ったトラブルはなかったものの、あまりの混雑ぶりに将棋倒しなどの不測の事態も考えられる状況だった。

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 10月31日の渋谷の様子を写真でレポートしたい。

周囲の道路は封鎖されていた
駅ビルからスクランブル交差点の状況を見守る警察官たち
「飲酒禁止」の案内を掲げる渋谷区の職員