路上飲酒規制条例が成立したこともあり、「例年になく平和だった」(巡回していた渋谷区職員)という今年のハロウィーン。確かに大量の警察官が配備されたこともあり、トラックをひっくり返すような騒ぎには発展しなかった。

「前半戦」は大きな混乱はなかった ©松本輝一/文藝春秋

急速に悪化した渋谷の治安

 しかし、10月31日の深夜、渋谷駅の終電がなくなる時間帯に差しかかると、次第に街の雰囲気が変わってくる。爆音のカーオーディオが鳴り響き、酒に酔った集団も各所に現れる。そして、日付が変わっても混雑は続き、スクランブル交差点では警察官による誘導が行われていた。

きゃりーぱみゅぱみゅのTweetより

 ここでは、治安が急速に悪化した渋谷のハロウィーン「後半戦」の様子をレポートする。

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「テキーラ1杯500円です」と売り歩く若い女性

 今年は、渋谷駅周辺の路上での飲酒が条例で規制され、コンビニやスーパーなどでもアルコールの販売は自粛していた。ところが、その間隙を縫って「テキーラ1杯500円です」と売り歩く若い女性の姿が目についた。話を聞くと、あるイベント会社からテキーラを仕入れ、それを各自が販売しているという。中には販売を“再委託”するケースもあるとのことだ。

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