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特徴3)常識を覆す?  劣化が少ない「デジタルズーム」がすごい!

 最後に紹介するのが「デジタルズーム」です。デジタルズームといえば、光学ズームと違って解像度が低下することから、使用を避けている人も多いでしょう。筆者もその一人なわけですが、今回のPixel 4ではデジタルズームでも劣化が少なく、実用的なレベルへと進化していて驚かされます。

 以下の写真はいずれも、1枚目で丸印をつけたエリアを、各スマホのデジタルズームの最大倍率(iPhone 11 Proは10倍、Pixel 3/4は8倍、iPhone SEは6倍相当)で撮影したものを切り出していますが、Pixel 4のディティールはほかよりも明らかに上です。iPhone 11 Proも善戦しており、Pixel 3が相手だと優勢ですが、Pixel 4にはわずかに及ばない印象です。

 
上の写真の丸印をズームしたのが2枚目の熱帯スイレン。黄色い柱頭はもちろん、花弁のディティールも、Pixel 4(下段右)は明らかにほかと違います

 従来はレンズ1枚で「超解像ズーム」を実現していたところ、望遠レンズが加わったことで、このようなクオリティでのデジタルズームが可能になったのでしょう。これならばデジタルズームに抵抗がある人でも、ひとつ試してみるか、という気になるはずです。

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ビルの窓にブラインドがあることが明確に分かるのはPixel 4(下段右)とiPhone 11 Pro(上段右)だけで、ディティールはPixel 4のほうが上。Pixel 3(下段左)は、全体的に青みがかった画作りがストレートに出ています
 
ベンチに座っている人の姿勢がはっきり分かるのは、Pixel 4(下段右)とiPhone 11 Pro(上段右)だけです。ただしiPhone 11 Proはシャープネスをかけすぎたかのようにザラザラしており、Pixel 4に軍配が上がります

 また面白いのが、デジタルズームでも逆光補正が行われることです。iPhone 11 Proはディティールはしっかりしているものの逆光補正が行われないため暗いまま、一方のPixel 3は逆光補正は行われるものの若干シャープさに欠けます。しかし本製品は、ディティールも十分でかつ明るく補正されており、ベストと言える出来栄えです。

 
東京駅ドーム上部の窓。iPhone SE(上段左)、iPhone 11 Pro(上段右)は逆光補正が行われず暗いまま、Pixel 3(下段左)、Pixel 4(下段右)は補正が行われて明るくなっています。ディティール・色合いも考慮すると完成度はPixel 4のほうが上でしょう