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「超広角レンズが必要かどうか」で機種選びが変わる

 以上のように、Pixel 3とiPhone 11 Proは、被写体の種類によって得手不得手があるのに対し、本製品はどんな場面にも対応できるオールラウンダーという印象です。価格が税込89,980円と、同じ64GBモデルのiPhone 11 Pro(税込117,480円)より安いのも魅力です。

 もっとも、では今すぐ手持ちのスマホからPixel 4に乗り換えるべきかというと、そこまで急務ではない、というのが筆者の考えです。というのも本製品は冒頭にも書いたように、目玉機能である「Motion Sense」が日本国内では未対応、またテキスト起こし機能も日本語では使えず、前者の対応は少なくとも来春までは待つ必要があるからです。

 もちろん、今回比較したiPhone SEなどの世代の古いスマホからの買い替えなら文句なくオススメなのですが、トータルの実力を見るのなら、せめてMotion Senseの対応を待ってからでも遅くないように思います。特にPixel 3は、本製品に近い夜景モードがアップデートで提供される見込みですので、Pixel 3のユーザはそれを試してからでも遅くはありません。

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Pixel 4(左)とPixel 3(右)では現時点でカメラのUIも異なりますが、今後のアップデートで統一される可能性もありそうです

 また今回の作例では扱っていませんが、iPhone 11シリーズには「超広角レンズ」という大きな武器があります。カメラでの撮影をトータルで楽しみたい場合、超広角レンズを搭載したiPhone 11シリーズの優位性は、現時点では揺るがないでしょう。こればかりはソフトウェアで(少なくとも今のところは)どうにかなるものではありません。

作例最後の東京駅の写真、iPhone 11 Proの超広角レンズを使うと、桁違いに広い画角での撮影が行なえます。超広角レンズ非搭載のPixel 4はどう頑張っても真似ができません

 そんなわけで、世代が古いスマホからの買い替えであれば十分にお勧めできますが、比較的新しめの機種を使っている場合は、どこにポイントを置くかで判断が変わってきます。超広角レンズが必須であればiPhone 11シリーズ、そうでなければトータルの性能でこのPixel 4、現時点でこれらを選ぶのであれば、そのような判断基準になると言えそうです。

(機材協力・ソフトバンク株式会社)