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2019/11/21

source : 週刊文春デジタル

genre : ニュース, 芸能, テレビ・ラジオ, 社会

クラブ深夜営業禁止はもはや時代遅れだった

 だが、それは時宜を失したものだったといまは認めざるを得ない。すでにその頃、クラブ文化は若年層を中心に確実に浸透し、コンビニエンスストアなど24時間営業が一般化するなか、クラブの深夜営業を一律に禁止する時代遅れの風営法に頼った摘発は文化狩りとされた。2016年、ついに風営法は改正。クラブ合法化への道が開いた。

※写真はイメージです ©iStock.com

 この改正に不満をもらす警察関係者もいる。だが、ここまで文化が浸透した以上、時代遅れの法律の条文に頼る「脱法」捜査は限界に来ていたといえる。

 ただ、それがクラブでの麻薬文化を調子づかせた可能性も否定できない。2017年にはクラブを中心に麻薬を売りさばいていた英国籍の売人を警視庁が逮捕。売人が借りていた東京都内の一室からはMDMAだけでなく、コカイン、覚醒剤、大麻が見つかった。毎晩のように複数のクラブで薬物を売り歩いていたといい、いかにクラブで麻薬がはびこっているかを物語る。

©文藝春秋

 クラブで遊ぶ大半の客が麻薬とは縁のない健全な客であることも事実だ。いまさらクラブを違法化するわけにもいかない。だが、麻薬とクラブの関係は切れるどころかむしろ深まっている可能性を一連の事件は示している。「脱法」捜査を封じられた今、警察当局は麻薬と反社会的勢力という一部のクラブが抱える負の側面に正面から向き合わざるをえなくなってきたともいえる。

 沢尻容疑者の事件も吉沢容疑者の事件も、たれ込みが発端だったというのはある意味、希望でもある。クラブでの浄化作用が働いたと総括できないこともないからだ。海外ではクラブでの麻薬検査を実施する場所もある。不名誉な称号を返上するためにも、クラブ側に更なる対策が求められる時代が始まっている。

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