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 GSOMIA破棄撤回などを訴えて青瓦台近くで野党「自由韓国党」の黄教安代表が20日からハンガーストライキに入っており、GSOMIA維持決定を発表後、青瓦台関係者が黄代表に断食をやめるよう、説得に赴いたシーンがテレビに映し出された。聞き入る黄代表は明らかに具合が悪そうだ。そんな姿に、当初は「断食など時代錯誤」とネットにも書き込まれるなど批判的だった断食パフォーマンスも「収穫が得られた」と評価され、支持層を中心に黄代表人気も少し上がっているそうで、「まるでブラックコメディだ」と前出記者は肩を落としていた。

「日中韓首脳会談」で日韓首脳会談が開かれるか否か

 
 いずれにしても、そもそもの発端は徴用工問題だ。 

 保守・進歩問わず、「韓日葛藤の根本的な原因になっている強制徴用問題について、その解決策を探し出すという課題が残っている」(中央日報、11月23日)、「日本の経済報復と強制動員賠償問題を早い時期に根本的に解決することに総力を傾けることを望む」(ハンギョレ新聞、同)と訴えており、12月下旬、中国・成都で開かれる「日中韓首脳会談」で日韓首脳会談が開かれるか否かに注目が集まっている。

韓国とのGSOMIA継続について、記者団の質問に答える安倍晋三首相 ©時事通信社

 前出の中道系紙記者は、「日韓首脳会談が開かれて、日本による韓国への輸出規制、ホワイト国除外撤回への道筋ができなければ、徴用工問題解決もまた延びる。(日本企業の)資産の現金化がされる前に解決に乗り出さないと韓日関係はまた深刻な状態になる」と憂慮する。

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韓国側が日本の発表について「歪曲している」と抗議


 そんな中、24日、韓国政府はGSOMIA関連の日本の発表について「歪曲している」として日本に抗議。また、産経新聞が報じた、日本の政府関係者の「ほとんどこちらのパーフェクトゲーム」(11月23日)に「こうした行動が繰り返されれば韓日間の交渉の進展に支障を来す」と付け加えた。保守系紙記者が言う。

「文政権は批判されるべきですが、結局は8月22日以前に戻っただけのこと。ですから、これからは日本の番。輸出規制とホワイト国除外の撤回に入って、根本的な問題である、徴用工問題解決へと向かうべきです。安倍首相の日本の国内事情もあってことさら『勝利』という部分を強調しているのかと分析されますが、問題はこれからだということを日本も粛々と受け止めてほしい」