――そうでしたか。
田村 野党は「政治とカネ」の問題で2人の大臣が次々に辞めたので、予算委員会を要求して。それで参議院では11月8日に予算委員会が予定されたので、「安倍総理に直接質問できるじゃないか」ということで結果的にタイミングがばっちり合ったんです。
赤旗の記者とは普段から情報交換している?
――10月13日の赤旗を見ましたが、「安倍首相の後援会への便宜」「昭恵夫人の推薦枠」など問題点がその時点で網羅されている印象です。
田村 その通りです。
――赤旗の記者の方は共産党の職員ですよね。普段から交流があるのですか?
田村 党員であることが記者になる要件です。日常的に記者の方と交流があるわけではないのですが、国会で取り上げたいと思っているテーマで、赤旗が追っていると分かっていれば、記者さんに連絡を取って意見を聞きます。
今回は私が記事を見て、記者さんに「資料を見せてもらえないか」「取材して文字にしていないことを教えて欲しい」とお話を聞きました。
無邪気なブログ「選挙のうぐいす嬢を呼びました」
――最初に問題を調べているときはどう思いました?
田村 萩生田(光一)さん、稲田(朋美)さんをはじめ、出席者のブログも記者さんがよく押さえていたので、それらを見ていけば見ていくほど分かりやすい“私物化”だなと思いました。
森友学園・加計学園問題のときは関係者が限られていた。あるべき資料も捨てられたり、場合によっては改ざんされた。でも今回は隠しようがない。みんなが喜んでブログやTwitterに「桜を見る会に参加しました!」ってあげてくれていますから。
一番面白かったのは松本純さん(自民党国対委員長代理)の「選挙のうぐいす嬢を呼びました」というブログ。選挙でお世話になる人を呼んで、何の迷いもなく投稿しているのを見て無邪気だなと。
――その後、話題が大きくなりました。
田村 「桜を見る会」は毎年テレビでも放映されて、旬の芸能人が安倍総理と一緒に映像に映る。みなさんどこかで見た覚えがあるのであらためて説明する必要がないんです。
それに消費税を10%にしたあとでしたから「税金ってこういうところに使われているの?」という庶民感覚での疑問が湧いたのが大きな要因だと思います。
――それまで、東京新聞、宮本議員、赤旗が取り上げて。でも11月8日の田村議員の質問までは火がつきませんでしたね。国会質問するさいに気をつけているポイントはありますか?