出るぞ、出るぞ、と思っていたらキマシタ!

「小学生が『森友ごっこ』」(東京スポーツ・3月9日付)

《森友学園が運営する「塚本幼稚園幼児教育学園」の園児たちが暗唱する「安倍首相、頑張れ! 安保法制、国会通過よかったです」のフレーズが一般小学生の間で口にされ、教育現場を混乱させていることが分かった》

ADVERTISEMENT

 さすが小学生。ヘンテコなものには敏感だ。そのうえで「教育現場を混乱させていることが分かった」と淡々と書く東スポ芸も味わいたい。

日の丸に礼をする籠池理事長 ©時事通信社

 記事では「森友ごっこ」のモノマネの問題点が指摘されている。

「学校での特定政党を支持するような政治教育をしてはいけないということに抵触している」(小学校関係者)というのだ。

 たしかに関係者は心配だろうが、ちょっと安心するエピソードを紹介しよう。

 60年安保闘争のとき、当時の岸信介首相の邸宅には連日デモ隊が押し寄せた。

《その岸邸の中では、まだ5歳と幼かった安倍晋三と兄・寛信(当時7歳)がデモ隊の口まねをして、「アンポハンターイ! アンポハンターイ!」と繰り返すのを岸がニコニコしながら見ていた──安倍が政治の「原体験」としてよく語るエピソードである》( 「5歳の安倍晋三氏 デモ隊まね『アンポハンターイ』繰り返す」2015年5月15日 NEWSポストセブン)

 子どもの頃に「アンポハンターイ! 」と叫んでいても、大人になったら憲法解釈まで変えて賛成派となった人もいる。それを思うなら、今は「安保法制、国会通過よかったです」と口まねしていても逆の意見になる人物も出てくるはずである。安心してほしい。

「安倍昭恵氏は公人か私人か」問題

 さて、次は首相夫人の話題。「安倍昭恵氏は公人か私人か」問題がこのところ新聞ではにぎわった。

昭恵夫人7日、

《仕事の能力もない、家事がうまいわけでもない私が、何でこんな立場で注目されるのか戸惑っています。》(スポーツ報知・3月8日)と語った。

 ただその言葉を語っているのも「人前」「イベント」という見事に公の場なのである。

 そんな昭恵夫人のことをスポニチは、「アッキー 人ごとボヤッキー」と見出しで打った。

※ボヤッキーの意味がわからない若い方は近くのおじさんに確認してください。

連日、森友学園ネタはスポーツ紙までも巻き込んで盛り上がった

 首相夫人の肩書について調べ、「名誉職 首相夫人の看板 昭恵氏、団体・イベント20の肩書」と一覧にしたのが朝日新聞(3月9日)

「総理夫人で知名度もある。メディア出演や講演、フェイスブックで話題にしてもらえば、よい情報発信になる。首相夫人という立場に期待していないとは言えない」とコメントしているのは「白米千枚田景勝保存協議会」(石川県輪島市)の関係者。

 ここで気づくのは昭恵夫人の情報発信力だ。過去の首相夫人とは大きな差がある。

「鈴蘭会」という森友学園の幼稚園に教材を売った一般社団法人には「何かお手伝いはできないか」「私の肩書を自由に使って」と言っていたという。ハッキリ言ってしまうと出たがりなのである。