12月6日、合成麻薬MDMAを所持していたとして麻薬取締法違反の罪で起訴された沢尻エリカ容疑者が保釈された。保釈保証金は500万円。
湾岸署の地下から黒いワゴン車に乗って出てきた沢尻は、カーテンに遮られ、その素顔を報道陣にさらすことなく走り去った。
報道陣を前にして土下座
そもそも保釈とは何か。保釈とは、勾留されている被告人の身柄を暫定的に釈放することを指す。保証金を納めた上で、証拠隠滅をしない、裁判を欠席しないといった条件が課される。また、裁判所から「海外旅行または3日以上の旅行をする場合には、前もって裁判所の許可を得なければいけない」とされることが多い。いわゆる「無罪放免」とは異なる。
これから裁判を控えているケースも多いことから、大きく報じられた事件では、保釈された場での「第一声」に社会的な注目が集まる。
記憶に新しい例としては、同じく薬物犯罪である大麻取締法違反罪で起訴されたKAT-TUN元メンバーの田口淳之介被告。今年6月、東京湾岸署のエントランスにて、報道陣を前にして土下座したことが話題を呼んだ。いったい誰に謝罪したのだろうか――。
思わぬ波紋を呼んだのは……
会社法違反(特別背任)などで起訴されたカルロス・ゴーン被告は、なぜか保釈時に「清掃員」姿に変装していたことが話題を呼んだ。あまりにインパクトの強すぎる絵柄になってしまい、弁護団がのちに「ゴーン被告の名声に泥を塗る結果となってしまった」と反省を表明する結果となった。
思わぬ波紋を呼んだのは、酒気帯び・ひき逃げで起訴されたのは、元モーニング娘メンバーの吉澤ひとみ被告だった。待ち構える報道陣の前に現れた際、ちょうどデビュー直後の棋士・藤井聡太さんのポスターが貼ってあったことが予想外に注目を集めてしまった。
悲喜こもごもの保釈劇。「更生」への第一歩となるのか、あるいは社会からの「断絶」が露わになるのか、これからも多くの場面がニュースをにぎわせそうだ。